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BACK TO "Karugo's IRELAND"
ウイスキーめも?
パブめも?
石ろまん?
アイルランドほんだな?

ウイスキーろまん第1回
【生命の水との出会い】
1996年の9月、いよいよアイルランドへ出発!
しかし、出だしから台風上陸と重なるという、なかなか愉快な
アクシデントのおかげで、シンプルなスケジュールではなくなった。
成田ではカンヅメののち、ようやくの出発!
半日遅れでなんとかダブリンに到着すると、「風呂に入りたい!」欲求を
抑えこまれて、即観光スタート――という強硬スケジュールに早変わり。
最後まで嵐のような旅だった……。
が、まさにそのダブリンへやっとこさ到着したその日!
わたしたちは出会ってしまったのですよ〜。
「アイリッシュ・ウイスキー・コーナー(Irish Whiskey Corner) へ行く」
と言われて思わず小躍りを――確かに、しましたとも!
はい、ウイスキーと聞いただけで。
アイリッシュウイスキーのことはなーーーーんにも知りませんでした。
当時、ウイスキーならスコッチ、シングルモルト、と漠然とした嗜好が
確立しておりました(恐ろしき父の英才教育?)。
が、アイリッシュ・ウイスキーなるものの存在は知りませんでした。
でも、工場見学っぽい、試飲もできそうだ、となればそりゃもう!
おいしいお酒の話ならどこへでも!
ガイドツアーはビデオでスタート。
そこではじめてゲール語「イシケバハ(生命の水)」が
「ウイスキー」の語源と知り、ちょっぴり賢くなったりします……。
*かるごは「イシケバハ」とカンタンに発音するけど
「ウシュケバーハ」「イシュケバハ」などいろいろです。
かつては市場でスコッチを凌駕していたはずのアイリッシュでした。
なのに、今はさほど世に知られていません。
かるごの中ではスーパーメジャーになっちゃっていますけど。
これは輸出先のひとつ、アメリカの歴史もかかわっています。
禁酒法の余波――当時の闇市でアイリッシュのラベルで粗悪品が
売られ、その後も悪いイメージだけが残ってしまったせいだとか。
しかし、アイルランド人は自分たちの味に絶対の自信があった!
名誉回復のために蒸留所同士で協力し云々と、歴史は今に至り、
確固とした品質のよさを誇っているのだとか云々……やや物知りに
なったところでビデオは終わり。
ここまでくると、早くもきらめく味に思いを馳せ、気分はいよいよ盛り上がり、
ひとり興奮状態。
友人が呆れながら、「ほんとに好きだね……お酒が」とつぶやいていました。
そう、これでもまだ、このときもまだ、アイリッシュウイスキーも
「カッコでくくられる同類項」にすぎませんでした。
製造工程モデルを巡りながら、バーボンやスコッチとの味の違いについて、
@原料は麦芽と大麦で比率は秘密(スコッチは麦芽100%)
A麦芽は石炭で、密閉した場所で乾燥(スコッチはピート、
かおりをつけるように乾燥)
B3回蒸留(たいてい、バーボンは1回、スコッチは2回)
C中古のシェリー、バーボン樽に詰める
という理由があるのだと。
実際飲み比べてみると、驚くほど違う!
ふっくらとした香り、すうっとなめらかに広がっていくさま、喉の奥で瞬間クッと
熱くなる力……うーん……すっかり魅せられてしまい、購入意欲ふつふつ。
ストック癖がここでも……。
しかして、限定物に弱いのは、女性に多い特質か、それとも人間一般に言える?
その時買ったウイスキーは……毎年特別な50樽からしかボトリングされない
『ミドルトン・ヴェリー・レア 1995』(Midleton Very Rare 1995)。
恭しくも木箱に入って、しかも購入者が台帳に記録されるという事務手続きにも、
心惹かれてしまいました。
55ポンド。その頃の換算では12,000円くらいかな。
よく「自分で」買ったよなーなんて思います。
…………だから。
帰ってしばらくは開けられず、ちょっとお手軽なのを(当時ジェムソンだけは
手に入りやすかった)飲みまくって満足しておりました。
が、意を決して『ミドルトン』を開けたある晩の感動といったら!
ああ、なんと!
これがまさに、まさに、待ちこがれていた『生命の水』だったのでは?
……絶品!
うっとりしちゃう香りに、かけめぐる心地よさ……。
氷で薄まるのさえもったいない――恍惚。
『ミドルトン』!!
(Midleton Very Rare)!!
他のアイリッシュウイスキーももちろん、 ものすごくうっとりできるのですけれど。
けれども、これは別格。
身体が震えるようなまろやかさ。
デザートのような満足感さえ味わえるあまやかさ。
ほんとは、こんなあれこれ言わずに、とにかく「飲んでみて!」と言いたい!!
……と、これが、かるごの酒人生のひとつの区切りであり(オーバー?)、
ウイスキーろまんのはじまりだったのでした....@"
……つづく!!