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27th Dec.2002-5th Jan 2003


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English version


28 Dec 2002

あさごはん。
ブラウンブレッドとシリアル。 オレンジジュースに紅茶。
うすらぼんやりした空模様を見ながら、「悪くない」とさっそく、アイルランド的いい天気症候群。

レンタカーを借りるために、エニスに一軒だけあるというレンタカー屋へ、ぶらぶら歩いていく。

人通りが少ないのは土曜日の朝だからか?
となると、心配なのは店自体がやっていないのではということなんだけれども。

「開いてるかな?」――「……うーーーん」

夕べ、空港でどこもかしこも予約でいっぱい、と言われたときに、いずれにせよもうマニュアルという選択肢しかないわけだから、エニスでオートマを借りられなかったら、マニュアル車でがんばろう、と決めてはいた。
店が開いていなければ、空港へ行って借りよう、と。

   
こういうジオラマが多い。
日本ではクリスマスデイが終わったら、 クリスマスの飾りつけは見事なまでに一掃されるけれど、ここはそうじゃない。どこもまだメリークリスマスだ。

これはふつうのおうちの窓の中、通りに向けてつくられている。


さて。
案の定――――店は開いていないような雰囲気。
隣の家具屋は看板まで出しているので、OPENなんだろう。

ひとり、おじさんがいる。そばに仲間とおぼしき人の車も。

聞くと10:30に受け渡しの予約を入れてあるという――店自体が営業してくれるかどうかは
定かではない。 ともあれ、10:30にはだれかスタッフが来るのだ、ということがわかる。
そういうことならば、しばらく待ってみようか。

店のあたりはなにもないから、
その間、エニス市内をぶらぶらしてみる。
マーケットプレイスにある
イカロスみたいな何かの像。
だれかがイタズラして工事用の
コーンをかぶせている。
こりゃあきっと、ゆうべ(金曜)の酔っ払いの
仕業に違いない、と勝手に断定
する
かるごなのであった。

静かだけれど、こういう空気もいい。
休んでいる町。
毎週土曜にやっているはずのマーケットも
開かれていない。
ユキさんがレンタカーのことも含めて「段取りわる〜」と気にしていたけれど、かるごは気にならないんだよね。
やっぱ年末だからだよ。
Organizedの旅をお願いしていたわけじゃないし、初対面の我々はむしろ、Rolling stoneでいけばいいのだ。
(わけわからないたとえだが)


10:30に店に戻ってみる。
おじちゃんはまだいる。店はいっこうに開かない。だいたい時間どおりに来るわけがないよね。 でも――と、結局しびれを切らして、ユキさんは家具屋に聞きに行った。 ところが「わからないから電話をしてみれば」と言われたという。 お隣の店のことも、わからないのか。
もっともな話というべきか、それとも――?

結局、空港に行くことになる。
タクシーを拾ったのだけれども、この運転手がまた実にアイルランド的で――つまりとってもおしゃべり好きで、運転が“いろんな意味で”乱暴で。
だって、ほとんど真後ろむきっぱなしでおしゃべりを続けるのだもん。

「前見て運転して〜!」
叫び空しくこだまする。
「OK、OK」といって、ガハハと話を続ける。楽しくていいおじさんなのもわかる。
わかるけれども、でも…………やっぱり、130km/h以上で走ってるんだから、前見て運転して!!

アイルランド七不思議のそのひとつ。
きのうあれだけオートマ車はない、と言っていたのに、HERTZのカウンターで「AUTO?」と
確認した後、カウンターに置かれたキーには――ああ、 まごうかたなきAUTOの文字が! 
そして、うおお!AVENSISではないか!!
これより小さいランクの車(つまりMARCHサイズね)は出払っているといわれたのだけれども、
これでいい。
2001年の初レンタカーが赤のAVENSISだったから、少なくとも運転できる、とホッ。
うん。とっても運がいいじゃない?
そして――なぜ今日になってAT車があったのかは、わからない。

こうして、ブルーのAVENSISを駐車場へ取りに行くことになった。
AT車が借りられたら先の運転係りはかるごだと決めてあったので、カギがこちらの掌にチャリン。
さてさて、参りましょうぞ!
まずはエニスのユキさんのおうちから荷物をピックアップ。
トランク(ちょっとコツのいる開け方だ)へいれて、地図を出し――。
本日の目的地はキャッスルバー(Castlebar)と決定――特に根拠はないのだが。

助手席では丸いクッキー缶を抱えるユキさんと、途中Gortを越えてGalway郊外の道。
ただ走って、アイルランドの(よくある)風景の中を進んでいるというだけなのに、 なぁんか、たのしい♪ 
クッキー缶を太鼓よろしく、タカタカ叩くユキさん、アイルランドのなんてことない景色の中で車を走らせて
いることに陶酔しているかるご。
妙にはしゃぎまくっているふたりである。ふたりなのに、車の中が騒がしい。
寝不足だからテンション高いのかな?


かるごにとって地図を見る楽しみのひとつは、地名かな。
とくに 北西部はゲール語圏の村が多いから、標識も英語との優先度が逆転したりする。
現在のアイルランドの地名は、もともとゲール語地名だったものをイギリスが
「英語で当て字」したものだという。
だから、ゲール語の表記になると2、3語に分かれていたりする。

Castlebar――Caislean An Bharraigh。
ゲール語で読んだとき、「カースルバー」なんて感じで聞こえたりするんだろうなー
と想像はできる字面ではある。
でもBaile atha Cliath(=Dublin)なんて、こちらはどう考えても当て字ではない。
Dublinはもともとは通称らしい―― 「黒い川」。黒い川の流れる町、ね。

ま、はじめに地図を見てくれているのは、ユキさんだけど!
ゴールウェイ(Galway)郊外を走り、コネマラ (Connemmara)あたりを抜け、
たまにあるビューポイントで車を停めた。


こちら、ムリムリに3枚の写真をつなげてみました。
だってパノラマより空は広いし、視野は広いんだもの。

雰囲気雰囲気・・・・継ぎ目のズレなんて、気にしないでくださいね・・・・。

本日は、水辺を走ることがとても多く、また天気もそこそこよかったので、
水面に映る世界というのをよくよく目撃することになった。
これはとても澄んだ気持ちになれる。。。。すばらしいながめだった。

ユキさんも撮影中。
上手なんだよね、撮るの。

水面に映っている風景をとらえようとしているところ。

「かるごさん、水とか水面とか好き?」
「うん。好き。なんで?」
「なんかの本で読んだんやけど、
水が好きなひとはナルシストなんだって。
わたしも好きなんやけど」

…………ナルシスふたりぐみ。
紺のAVENSISくん。
今年は後ろをぶつけないようにしなくちゃ。
バックウインドウの視野が狭いのだけれど、
慎重に行けば、もう背の低い門柱にぶつけることもないでしょう。
2001年の教訓・教訓。

で――ここは、路肩? ビューポイントというのか。
ま・おかげさまで、結構気ままに停めても、
だれの迷惑にもならないといううれしさがある。
ここからクリフデンまで、ユキさんと運転を交代。
かわいい山だ!

この先、たいして高くない山々が
かるごたちのゆくてにポコンポコンと見え隠れすることになる。

ココロ騒ぐ大きな景色の中、進む。
迫ってくる山。
写真におさめてしまうと、どうってことない
たいらな低い山のようだけれど、
圧倒的に広々した存在感をたたえて、
そこにある。
   

こんなどうってことのない道に
かるごたちは夢中になってしまう。
このカーブを曲がったら、
その先はまっすぐなのか、それともまた
いずれかの方向へ曲がっているのか――?
カーブの先が見えないのはもちろん、
先の読めない直線道路、
でもあったりする。
そう。
このまままっすぐなのかもしれない。
あるいは、下り坂になっているのかもしれない。
あまりに平坦が続いても
「先が見えない」んだ。


 
「映る世界」。

芝生の白い点は、もちろんひつじ。
 
紅葉と常緑樹が
入り混じっている風景。
 
風がおさまって、
もうひとつの世界とあわせて
ひとつの絵になっている。
 
「これ、なに?」

プリントを見た方に聞かれた。
これも水面に映る世界なのだ。

空。
日ざしがうっすらさしていたときで、
少し色はおかしくなってしまったのだけれども、 水に映る、雲と空。
ちょっと、変な写真だけど――。

手前のグレーのものは、柵。
 
こちらも同じ。

ちょっと変な感じがするね、
写真にしてしまうと。

そのままを撮りたいと思ったら、
テクニックが必要とされるんだろう。
 陶酔しきって1430頃だったか、クリフデン(Clifden)に到着。
パブでトイレ休憩。
おなか減ってない、といったはずのかるご、
スープくらいなら、とスープランチ。
いや、腹は減っていたらしい。ガツガツぺろり。
そして、とってもいかにもアイルランドのスープ。
チキン&ベジタブル&トマト、
なんでも煮込んだおいしいお味。
カップの横のスコーンは、なんとブラウンスコーンだった。
そこから再びドライブ。

母に言わせれば
だれでもうつくしく撮れるという、
カイルモア修道院(Kylemore Abbey)をながめる。

これまた水面に映る姿が美しい。
 

こういうのを見ると、
「異界の入口」というような気分になり、どこかに知らない世界があっても不思議じゃないと信じられてしまう。

そう、こういうときって、むしろ
映っているほうの世界に
目が吸いつけられてしまって、
ずううっと引き込まれるような気が
してしまう――。


なぜか、歩く人。どこから来てどこへ行くのか――そういうひとたちをよく見かける。


わたしたちはこの後、15:30過ぎにはどんどん暗くなっていく冬の道を走りつづけた。
ほんとに、暗いのね。

写真は撮らなかったけれど、川沿いの並木に一色だけの電球がちりばめられた、
明々と美しいイルミネーションの町という印象をもったウエストポート(Westport)を抜けて、
目的地キャッスルバーに到着する。ウエストポートに比べると、ちょっと地味かも。
よくある、建物と建物の間を渡る電飾――一方通行の多いストリート。
ゆっくり走って、B&Bを探す。

町の図書館の向かいにあったB&B“ROSE GARDEN”へ。

ちょっとだけ、のつもりでベッドに横になったのだけれど、 かなり寝てしまっていた。
前日の夜更かしもそうだけれど、初日ドライブも結構緊張していたのかもしれない。
夜抜きになってしまった。
ごめんよ、ユキさん!!!  

また明日、元気にまいりましょう♪


NEXT DAY