BACK TO HOME...@"

..@"..@"..@"..........@"......@"..........@"...@"..@"....@"..@"..........@"......@"..........@"..@"..@".


........@"...@"..@"....@"..@"..........@"......@"..........@"..@"..@"
[2006-08-27]

本はとまらない誘惑。
活字の色、紙のにおい、ページを繰る音。
どれもこれも心地よいものに出会いたいよね。

2001年から2005年の読書記録です。2006年はこちらから

かるごの読書めも2005  [2005・12・29]

かるごの読書めも2004  [2004・12・25]

かるごの読書めも2003  [2003・12・28]

かるごの読書めも2002
 [2002・12・17]

かるごの読書めも2001 [2001・12・29]

かるごの読書めもりー
[準備中]
..
まんがほんだな
[2002/01/03] 
おんがくばこ
[2002/01/05]

READING MEMO(2005/01/01〜12/31)

@"..@"..@"..........@"......@"..........@"...@"..@"....@"..@"..........@"......@"..........@"..@"..@"

@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".@"かるごの読書めも2005@"@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".

Date
Books Data
Karugo's Reading memo
〜2005/12/29 鈴木光司
  『リング』
  『らせん』
  『ループ』
なるほど・・・・と3作読んで納得。単なるホラーサスペンスではなかったんだね。
ただ、2作目以降は純粋文系のわたしには、少々キツイ設定というか。『らせん』の細かい設定・謎解きは、少々キツイ、という意味。よくできていることはわかるし、ちゃんと話もつながって理解できるのですが、いかんせんこちらの知識が追いつかないものもあり、ですな。
3作目は物語の言わんとするところというか、骨組みは見えるけれども、それを支える種々の設定が――やはりムズカシイ。
天地創造に関するひとつの物語とでもいえばいいのか、「つくられた世界」について考えるものだった。
この世を成しているひとつの形。
ごちそうさまでした! 7月に読んだ『バースデイ』の意味がわかったよ。『バースデイ』中で悩んだ3作目は、これらを読まなくてはわからなかったわけだよ。
もう一度読んでみて、わかりましたよ。ほほほ。
2005/12/23 芳崎せいむ
  「金魚屋古書店」
まんがです。
マンガバカのまんがでした。
純粋に、おもしろかった。
かるごはまんがに造詣が深いわけでもないけど――でも、なんかそういうことってあるのかもねえ、という感じで、のんびり読めました。
2005/11/27 トマス・クック
 『だれも知らない女』(文春文庫)
これも古本で買ったやつね。でも、これはなかなかおもしろかったです。
うーん、筋立てがどうのというよりも、じわじわ進んでいく・流れていく経過がおもしろかった。主人公のすさんだような気持ちもそこはかとなく――筋はかゆいところにはなかなか手の届かない、というような運びではあるのだが。
このフランク・クレモンズのシリーズは読んでみたい気もします。
2005/11/23 トマス・クック
 『神の街の殺人』(文春文庫)

こんなふうにソルトレークシティを描いていいんですかね。
行ったことないから実際は知らないんだけれど――これってどうとらえたらいいのか、わからない。
物語としてはおもしろかった。進み具合(モルモン教の人々との会話)に苛立ちはあったけれど。
しかし、そうなのかね? 
こんな感じなんだろうか?

2005/11/12 恩田陸
 『六番目の小夜子』

かるごは、学園物とかファンタジーとかは、最近はあんまり読まないようにしていた。
苦手なんだ。
年をとっていくにつれ、苦手になっていったんだ。
でも、恩田陸だし……と思って読んだ。
………………いいね。
こういう高校時代もあっただろう。
そして、おもしろい「伝説」。
かるごにはなかった経験だけど、こういうことがあったらなの(必ずしも出来事が同じであるという意味ではなく)――物語だった。おもしろかった。するするするっと読めてしまってね。。。。。

2005/11/10 天童荒太
 五部作『家族狩り』
虐待、家庭内暴力、家族……事件。
現実より現実らしく、そして現実はもしかしたらもっとすごいかもしれないけれど――そういうのを描いた連作。
それぞれの巻にタイトルが別についていて、それはそれで含蓄があり……。
いっきに、というほどのスピードでもないが、次を読まなければやりきれないことが多くある本でもあったな。
2005/11/07 乃南アサ
 『ヴァンサンカンまでに』
    (幻冬舎)

まったくもって楽しくない小説であった。
24歳くらいの、現実的な、正直な感情や生活がつづられているとは思うが、しかし――かるごは共感できないし、したくもない。
この主人公をもってして、いわゆるOLのイメージを等身大にしているとも考えたりするほどの影響力はないけれど、でもちょっと不愉快な主人公だったな。
……って、これはこれでひとつの読後感としていいと思う。
作者についての評価が下がるものではないし(むしろすごいなーと思った)。
しかし、「本当の愛に気づくまでの・・・」という裏表紙にある紹介コメントにだけは絶対にうなずけない。
「本当の愛」の定義が、うすっぺらく感じてしまう。
そんなことを伝えたかったんじゃないと思うが??

2005/10/29  

恩田陸
 『不安な童話』
         (新潮文庫)

不思議な一作だったな。
ついつい読まずにはいられない、非現実的なような雰囲気でさえあるのに、設定も「?」であるのに、意外とすんなり受け入れられて、引き込まれてしまった。
同時に読んでいる天童荒太があまりにも生々しいので、つらかったので、前回読んだ経験則で選んでみたのだよ。
ここのところ、読みやすいけど深みのあることばを繰る作家の本を読んでいる気がする。。。。
読みでがあって、うれしい。
ひとりのひとの死をめぐる旅。
どうしてこう、懐かしいような感じさえするんだろう?

2005/10/24  恩田陸
  『三月は深き紅の淵を』
         (講談社文庫)

本読みにはちょっとうれしい1作のように思いますが、いかがでしょう。かるごは本読み、などとはいえない程度の読書人ですが。
4章目はちょっと「よさ」がわかりにくかったけれど、でも3章までのところ、ぐいぐい引き込まれちゃって、4章目はそれまでの勢いとか興奮はないものの、それでもやっぱり「からめとられちゃう」ような色合いのあるものだった。
変な感じ。
恩田陸。
奇妙に近いような、そうでないような――ものを感じる……とあらためて思った。少しずつ読んでいってみようっと。

2005/10/11   北村薫
『六の宮の姫君』
ううぉ。学術文庫のようだ。
芥川。
奇妙にひかれた作家だけど――これを読んでいくと、また違う意味でひかれる思いがあちこちちょろちょろと出てきますね。
こういう「ミステリ」もあるんですねえ。
よかよかです。
文学部かくあれかし、か?
それとも――かるごの生きた大学生活があまりに軽かったか?学びとしてね。
でも――ともあれ、奇妙にココロ惹かれた一作でした。
2005/10/04 手塚治
 「アドルフに告ぐ!」

漫画です。
夫ぎみに読みなさいって言われました。
動きがすごい。
そして消えない憎しみの連鎖――っていうのが、争い(憎しみ・殺人)を引き起こすんですな。。。。
つくづくその、どうしようもない身勝手な連鎖を感じさせられた。救いがない(だからこそ本当の救いが必要なのだが)――。
3人のアドルフは、かけらなりともわたしたちの中にある。

2005/10/01 宮部みゆき
 『誰か』
   (光文社)
ついついがまんできなくて買っちゃった新書版。
なにげない日常。
けれども、ミステリーや不幸はさりげなく存在しているんだなぁ。
うまいです。
非現実的な存在であるかのような主人公が、最後まで普通で、等身大で――あり続けている様子が。
そして、いつか変わり行くのかもしれない。いつの間にか「ございます」がなくなるような、立場からきたのか慣れからきたのか、のなんとなしな変化。
「毒」に対して、日常そうであるように友好的な解決策がなく、しかし受け入れていくという締めくくりがよかったなぁ。
2005/10/01 桐生操
 『イギリス 怖くて不思議なお話』
   (PHP文庫)
図書館で借りた。
さらっとどってことなく読める1冊でした。
すでに時事として変わっているトピックがあるけれど――
ま・軽く読み流せるものがほしかったのよ。
2005/09/03 ロバート・ブロック
  『切り裂きジャックはあなたの友』
前読んだなぁ。
あんまりよく覚えていない。
「サイコ」の人だって。ふーん。
たまに1篇、くらいならいいのかも。
呪術的な色が出てくると、ちょっと食傷気味になっちゃうのでね。
2005/08/25 恩田陸
  『ドミノ』
弟part2→妹から借りたよ。
恩田陸。
なかなか人間模様がおもしろい。
かるごろろん的には、好きだね。
うまい。 東京駅という設定もなかせる。
久々にヒット。
人間模様バラエティ、は大好きだ。
2005/07/10 鈴木光司
 『バースデイ』
うちにあった。夫ぎみが買ったらしい。
食あたり気味。
3話目が・・・・どうも。ううう。
2005/06/28 アーヴィング・ウォーレス
 『イエスの古文書』
         (扶桑社)

うーん。。。。『ダヴィンチコード』に先立つミステリ、みたいな帯がついていたので、アマゾンでかってみてしまったが・・・・・・おもしろくはあった、信仰を揺るがすこともなかった・・・・・しかし満足度はやや低かった。 そうだなぁ。かるごの知識の低さもあるとは思うが、、、、。
結局は人間は見えるものを信じたいのだなぁと。
主人公の浅はかさ(あるいは人を信じてしまう素直さ)は、痛々しいくらいになってきちゃった。
皮肉な結末。とはいっても、現代はこのような「効果」は望めないと思うが――。

2005/06/16 恩田陸
 『恐怖の報酬日記』
    
やられた、などというのはおこがましいな。
ただ、感覚が似ていて、それをきちんと伝わる言葉にしてあることに感服。
飛行機の旅は楽しいと思うのだが・・・・かるごはいやがうえでもひとり盛り上がるのだった♪
2005/06/10 鈴木光司
 『生と死の幻想』
    (幻冬舎)
短編集。
どんなもんだろうかと思ったが、なかなかだったな。
救いのないおしまいではなくってさ。
ふむ。なるほど。
やわらかいものと、かたいもの、ね。。。。
2005/05/20 メアリ・H・クラーク
 『消えたニック・スペンサー』
        (新潮文庫)
クラークの新刊。
新薬開発、それで動く利益をめぐっての・・・いつもながら見事に展開。だいぶこちらが慣れてきてしまったせいか、ハラハラドキドキ感はなくって。
もりだくさんでもあったから、一人ひとりが奇妙に薄かったんだけれど。というわけで、可もなく不可もなく。
いつもながらに手軽に読める1冊ではありました。
2005/05/13  ワールドガイド
  「アイルランド」(JTB出版)
本の欄に入れるべきではないのだが・・・・薄っぺらいガイドだけど、でもここが出すアイルランドガイドは初めてのものだから・・・・・ためしに買ってみて読んでみた。
紙質とオールカラーであることがとくによろし、かな。北アイルランドも、他のところよりちゃんと「アイルランド」として組んでいる感じがするし。
ガイド自体は、これくらいコンパクトでも困らないしね。
しかし、つくづく……行きたいところなんてありすぎるから、しぼれない――ほんとはぶらぶら気ままに思いつくまままわってみたいな。また、そういう旅をしに行かなきゃ。
2005/04/06  高野和明
  『幽霊人命救助隊』
『13階段』の人の本ね。
単行本しか出てないから買えないなーと思って図書館から借りてみた。
ふむ。
筋自体は単純だけど、エピソードが詰まっているということなんだね。
神観がどうの、という抵抗はなく――輪廻の思想はかるごにはないしね、固定化された地獄や天国のイメージももってない。ま・あんまり多くは描かれていないからいいんだけど、たまに出てくる「神」の姿が明らかに嘘っぽいんだけど――それはそれでかくいうわたしも現実には知らないわけだから、嘘っぽいと一笑に付すこともできない。ま・そんなことよりも、彼らが助けようと必死になるひとたちがビビッドである。生身の・現代に生きる人間をすぱすぱ輪切りに見せてくれてると思うよ。
2005/03/27

倉嶋厚
 『やまない雨はない』
      (文春文庫)

このNHKのお天気予報のおじさん――を知っているひとが、今はどれだけいるだろう。
とてもほのぼのした表情と語り口で、あのちょっとした時間がとてもうれしかったのを思い出します。
知らなかった。
奥さんを亡くしてからうつ病が昂じて自殺未遂まで。。。
でも、その越えた様がつづられたこの本を読んで――静かでゆたかな言葉に触れて――ぬかるみと風とを越えておだやかな気持ちになれた本だったな。
ほんとうに、とても静かな一冊。
どんなにみっともないことをしでかしても、やらかしても、汚くない、醜くない。
「生」に立ち返り、人生をすすめているひとは、ほんとうにすばらしい。そう思いました。。。。
2005/03/17

今井雅之
  『若いぼくらにできること』
       (岩波ジュニア新書)

古本で見つけた本。おもしろい役者さんだなぁと思っていたのだが、読んでますます。
大好きだね、こういうの。
単純に、中高生にも読んでもらいたいなぁ。
こういうふうにやったり、してみろってことじゃなくて、スピリットに――姿勢になにか感じてほしい。
おもしろかったよ。古本屋での100円以上の価値があった。きっとかるごは捨てないね。
2005/03/09 辻宣道
 『嵐の中の牧師たち』
        (新教出版社)

いっきに、ではないけれど、じっくりじっくり言葉を落とし込みながら読んでいった。
反省しつつ。
いや、“反省しつつ”……などと言う中にも、それでも自分のほうが正しいんじゃないかという傲慢さは残っている。
まっすぐに立って、ひとつものを正しく見極められ、貫ける人間でありたいと思う。
よい一冊だった。
つらいことに、目を背けたいことに逃げずに向き合う――ということ、本質を考えること――いろいろ。自分の中のChristianityについて、考える。

2005/02/28  高野和明
  『13階段』 
     (講談社文庫)
……なんか映画でやってたんじゃなかったっけ?と思って、記憶があいまいだったんだけど、宮部みゆきが解説書いているのでちょっと信頼してしまうことにした。
江戸川乱歩賞受賞作品でもあるらしい。
いっきに、というか先を楽しみにしながら読んでしまった。
記憶の一部がないというエピソードもかるごごのみ。
そして、正義を信じて証ししようとする南郷と、最後の最後になるまでちょっとした暗闇の秘密をあかさない、三上純一……。謎解きだけでなく、エピソードの面白さだけでなく、彼らの表情がふと浮かんできてしまうような物語。
どこか辛いような、悲しいような、痛みをしっかり与えながら――でも、おそろしいようなおどろおどろしさだけで終わらない、ちょっとした清涼感があった。
組み立て、無駄のない伏線で読めちゃったねえ。
久しぶりに、サスペンスらしいサスペンス、謎解きを味わったような気がします。
そう、久しぶりに死刑についても考えてしまった。
2005/01/20 山崎豊子
 『沈まぬ太陽』全5巻
        (新潮文庫)

由美子さんに借りて読みました。
すごいねー。次、次、次と読みたくなる筆致と展開はさすが・・・・恩地さんにもいい事がいつか起こるはずと願いつつページを繰っていった。
これが全て事実そのままとは思わないけど、組織や政治ってこういうもんなのかな、と思って絶望的な気持ちになったり。 大きくなるから腐っていくというよりは、腐りながら膨れていくような気がしなくもないし。
きれいごとで世の中はおさまらないというけれど、なぜそうなっちゃったんだろうね。おさまらなくしちゃったんだよね、きっと。。。。
ハッピーエンドだったらいいなと思っていたけれど、微妙な終わりだった。これもひとつの現実だろう。世界に入って読んじゃう傾向のあるかるごには、だんだんつらくなっていった本だったけれど――それでも、モデルとなった方の経歴を知り、少し安堵もしたのだった。
ともあれ、どんなに腐った中にも貫こうという意志を持つひとはいるし、仲間もいるんだという慰めがひとつかな。
同僚さんと読後感を話したら、「それでかるごさんが変わらなければ、それでいいんじゃないか」と言われて、たしかにそうだ、と思った。
これを読んだからと言って――たしかにがっくりくる部分(不信感)もあったけれど――わたしの人生観が変わるわけじゃないんだよね。読んでいる間は結構つらかったけれど、裏切られ続ける中にも「強さ 」はある。
たくさんの仲間はいても同志ではなかったり、孤独であっても同労者はいたり。
あれこれ考えた。
3巻は、胸にきました。経営母体の状態がどうであれ、あれだけの人が亡くなった事実はたいへんな衝撃で――痛み。共感のとどかない、不条理に苦しむ痛み。

2005/01/03 美内すずえ
 『ガラスの仮面』42巻
  (白泉社)
未完の少女マンガ。
いつになったらお芝居が始まるのか・・・・・。
恋愛の機微(?)が影響するのだろうけれども、でも早く芝居作りにもっと近づいてほしいと思う。
これがひとつきっかけになって演劇をやっていたものとしては、幻をほんとうに幻で終わらせるのはいやだぁ。

 

@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".@"かるごの読書めも2004@"@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".
READING MEMO(2004/01/01〜12/31)

Date
Books Data
Karugo's Reading memo
2004/12/25 宮部みゆき
 『模倣犯』
    (小学館)
傑作、ではあるけれど――不愉快な、気持ちの落ち着かない大きな一作だった。なんと分厚い。ハードカバーを持ち歩いて読み終えたからねえ。
不愉快、というのは内容が――?というとまた語弊が生じるけれど、潜在的に不愉快な要素がいっぱい含まれている。わたしの語ったあらましを聞いて夫が宮部みゆきの真骨頂だと言ったが、それはたしかにそのとおりかもしれん。とても現実に近い、吐き気を催すような 「犯罪」であるから不愉快なんだ。犯罪そのものもそうだけれど、犯罪に対するリアクションも。傍観者である一般人の反応、それが自分のことでもあり、悲劇は見えないところ、微細なものから続いてくる、発生する、という――。
映画は観ていないけれど、とても見る気にはなれないと思う。
ここまでうまく表現してくれてしまった「犯罪」の周辺について、どれだけわれわれが慎重に受け入れ、のぞめるものだろう?
事件は「解決」しても終わらないもの・・・・・どこかにまた新たに生まれてしまうものがある・・・・ぞっとする。
2004/11/26 宮部みゆき
 『幻色江戸ごよみ』
    (新潮文庫)
時代物。読もう読もうと思っていて、ようやく電車本の順番がまわってきましたよ!
いやぁ、やはりいいね。
こちらの勝手なイメージだけど、江戸の楽しそうな雰囲気やなんかも生まれてくるもの。
ちょっとせつない、そしてちょっとはらはらする……このすべてにおいて「ちょっと」がそそられるのだよね。
もっともっとと次の短編に進んでしまう。
ちょっとおいしい1編ですね、この本は。
2004/11/16 メイヴ・ビンチー
 『クリスマスの食卓』

クリスマス・デイをめぐる短編集。
アイルランドばかりが舞台なのではないけれど――それぞれにちょっと苦みばしったような、ほろりときたり、いろいろなテイストが用意されている。
わたしは写真の短編が好きだな。
切り取られた断片、真実。ささやかで、複雑な喜び。
クリスマスという背景に、いろんな人間を見るよ。
これからの時期、ちょっとおススメだね。

2004/11/13

ダフネ・デュ・モーリア
 『鳥――デュ・モーリア傑作集』
  (創元推理文庫)

超短編のあと、なにか読みたいと思うものがなく――いや、積読本はたくさんあるのだが、手軽にバッグにしのばせていけないので――図書館でぷらぷら文庫棚をながめていたら、なんとなく気になり手にとったところ。
裏表紙のところに、ヒッチコックの映画[鳥」の原作という説明がついておりましたために惹かれて借りてしまった。共感できないものもあったけれど、結構じっくり読めちゃう中編集でしたね。
「鳥」は原作のほうが、ずっとゾッとする。
単なる警鐘ではなく――いつ終わるともわからない、「避難」生活。
全編ともわりと陰鬱な雰囲気だけど、胃もたれしない程度であるのは――たぶんその筆致なのだろうねえ。
万人には勧めないけど、なかなか楽しめる一冊でした。

2004/11/07  『英米超短編ミステリー50選』
     (早川書房)

超短編。
たしかに。
あっけなくさらさら読み進めていけるかと思ったら、意外にも――でした。
たぶん、かるごは移入しすぎちゃうんだろうね。
ショートショートは好きだけど、全編作者が違うから、そこへ移ってなじむ「間」みたいなのが必要みたい。
つまみ食いもできます、ってことだったけど、読み落としがあるのが怖くて結局最初から順序よく読んでしまった臆病者でした。
意味がわからないオチもあったけど、なかなか珠玉集でした。いいね。やっぱり短編ならではの楽しみも味わいました。

2004/11/06 辺見庸
 『もの食う人々』
          (角川文庫)

凄絶なエッセイです。
読んでみました。
時間がかかったのは読みにくいからではなく、一食の道のりがあまりに「濃い」ものだったから。
地域はあちこち。
でも、おそらく自分では行かないであろう地域・国での「食風景」なので――なんとも「ついていけない」テイストに出くわしたりするのだ。
食の背景、であった人々。
ほろりときたり、ほっと一息つけたり、活字から目をそむけたくなったり――。

2004/09/22 ダン・ブラウン
 『ダ・ヴィンチ・コード』
    (角川書店)
かるごにしては珍しく、はやりもの1冊。
人間同士のからみはともかくとしても、謎解きは面白いねえ。
飽きさせない展開ではあるけれど、ゲームっぽくはない。人間同士のつながりとか絆とかを感じる粋な「相」は感じないんだけど(謎解きのおもしろさにかるごが負けただけなのかもしれないが)――緻密でおもしろい。知識のひけらかしという嫌味も感じなかったなあ。
わかりやすい講義本という感じだし、出てくるトピックひとつひとつに別に興味を持てるし。
しかし、これ、映画化されるんだろうか? どうなるやら。自分で読んでるあいだ、生き生きと情景を感じた作品だったからね……。万人にはすすめられないけれど、ちょっと薀蓄を知りたい人の欲望は満たされるでしょう。
2004/09/11 シンシア・マンソン編
『ウーマンオブミステリー』
   (扶桑社)
アン・ペリーの短編がはいっているのを見つけて借りてみました。
その他のも結構おもしろく――どうしてもわからないものも1編あるんだけど(おもしろいと感じなければならないとしたら、かるごにはそういうセンスがないのだと思う)――楽しく読みました。やっぱ短編はいいです。
2004/08/30 宮部みゆき
 『我らが隣人の犯罪』
   (文春文庫)
これも古本で買いましたが、、、、安心して読める、楽して読める短編集。
なかなか味のあるいい本でした。
『サボテンの花』、なんてなかなかですよ。おもしろい。
はじめは?????って思っていたけど。
2004/08/24 メアリ・H・クラーク
 『永遠の闇に眠れ』
 
クラークの初期の頃の作品だとか。
なんとなく掘り出し物ちっくな気分で買ってみたが・・・いやはや筋立てはなかなかさすがなんだけど――どういうわけか、異様に陰気な気持ちにさせられてね。
先を読み進めたいけど、憂鬱にもなりたくない……という気持ち。変なの。
もどかしさもありましたな。
2004/08/22 エリス・ピーターズ
 『納骨堂の多すぎた死体』
   (原書房)
エリス・ピーターズのもうひとつのシリーズもの、邦訳が何作か出ていたのだね。知らなかった。
人物が個性的。おもしろいねえ。結構すいすい読んでしまった。派手な感じはないけど、でも、なんかこう、にぎやかではある。登場人物のせいかもね。
どろどろした殺人でないのがよいよいよい。
2004/08/18  しげひろ
 『Radio』
  (本の森
本の森を訪問したときに、記念にいただいてきてしまった。。。でも、これでしげひろさんの詩集は全部ちゃんとそろえられているからね♪うれしいことです。短歌もあり。なかなかいいです。
わたしもまたがんばろう。
ときには鬱屈させられる日常の中で、それでも希望を見つけようとしている、そういう自分自身の姿を臆せずさらけ出している、 さらけ出すことで誰かの力になれるかもというココロが言葉になって紡がれています……。さりげなくそっと感じるやさしさ、かなあ?
2004/08/16 宮部みゆき
 『とり残されて』
 (文春文庫)
前に一度読んでいるんだと思うけど・・・・
またあらためて新鮮に読めたわ。
ちょっと哀しいおしまいの多い話。結構こういうのも好きだけど、、、、、なんとかならんかね?とハッピーエンドを求めちゃう気持ちもある。
でも、短編ならではの楽しみだねえ。 簡潔。ひきずらずにまた次へ。
2004/08/14

仲宗根政善
 『ひめゆりの塔を
     めぐる人々の手記』
       (角川文庫)

沖縄から帰ってから、ちょっとまじまじと読んでしまった。
忘れないために、と簡単に言うけれど、見てきたさとうきび畑や壕の跡――闇と湿気と苦痛、麻痺していく感覚をあらためて思う。
思う、というより、感じる。
著者は先生だったけれど、生きていることがなおつらかったことも多かったと思う。講演会場で生徒の遺族に罵倒されたこともあったと、夫ぎみが教えてくれた。
ほんの一瞬の、なにかの差で生き残る命は、自分たちでコントロールできないがゆえに、残された者もその不条理不可解の渦に巻き込まれてしまうんだろう。。。。
なにを言っても自分でもおこがましく感じてしまうけど。
ふと――現代の自殺を、自殺をする人の動機や心を責めるつもりはないけえど、単純にヒロイズムからではない「死」に落とされていった人たちを垣間見させられたあとでは、現代の中に趣味としての「死」、贅沢な「自死」を見つけることがあるね。。
「生きるも死ぬも、ただ偶然であり、僥倖であった。生き残った生徒と死んでいった生徒を比較して、人間のあさはかな知恵で生死の理由を判断することはとうてい不可能である。……(略)……生きるべき者が生き、死ぬべき者が死んだなどとは、世間的な意味ではどうしても考えられない。生き残った者にはまだはたすべき使命が残っていると考えるのは、一つの生き方ではあっても、死んだ生徒たちの使命がまったくなくなったとはどうしても考えられないのである。
生き残るつらさ。
本の中にも、資料館での証言の中にもあったけれど、壕から出て逃げることと、壕の中で逃げることと、どちらがより助かるかということはだれにも言えないことだった、と。
どちらを向いても闇。
こたえのない闇。
傍観者には、これもまたゲームのように見えたりするのだろうか?

「こうして生きのびた生命の底には、悲しみが深淵のようにたたえられている。天地のはじまりからの悲しみも。重なり合った乙女らの屍の中からのびている若草のように、そんな生命を、自分は生きのびている。太陽のもとで現実に芽をだして生きている自分の生命は、永遠に去ってしまった生徒たちの死と、そのままにつながっている。悠久の過去から刻々とくりだされている私の命の緒は、乙女らの血に染められてしまった」
当事者の方々の、ほんとうの痛みを共感することはないだろう。けれども、なにがしかを感じることを、忘れたくない。 こういうことに鈍感になることを、恐れる。
当時とは違う、当時の犠牲があってこそ築かれた「平和」を味わっているがゆえの鈍感と贅沢を痛感しつつ。

2004/08/11 天童荒太
 『永遠の仔』

いまさらながらに読んでみた。ドラマにもなったんだよね。
でも、まぁ、エネルギーのいる話だったなあ。
落ち込むよ、あんまり強く気持ちを向けちゃうとね。単なる物語というより、奇妙な生生しさがある。そう、そこかしこにそういうことが実はありふれておきているかもしれない、っていう……。
おしまいは、それこそ「現実」なのかもしれないけど、でももう少しすくわれる何かがあってもいいのになあ。
たしかに、つらいことを抱えていくものだものね、生きるというのは。乗り越えられない(と決めてしまいたくなるような)ことがやってきちゃうことだって、あるんだろうなあ。。
いやー時間かかった。
ひめゆりもあとちょっとが読みきらない。哀しいんだもの。痛いんだもの。

2004/07/14 宮部みゆき
 『パーフェクト・ブルー』
    (創元推理文庫)
おもしろかった。
というくらいしか、感想がかけない。。そのままである。
2002/07/10 宮部みゆき
 『天狗風』

『震える岩』のお初シリーズ第2作。
ほうほう、というふうに気づくと読み終わっている。先の楽しみな時代小説も久しぶり。
かるごにはこういうのがちょうどよいと思う。
『初ものがたり』はしみじみ、妹に借りたときに読めなかったことが懐かしい。。。。
好みも変わるのですなぁ。

2002/07/08 宮部みゆき
 『返事はいらない』

短編集。ほんとにかるごは、こういうのが好きだなぁ。
これはお勧めです。
ほんと、いろんなのをかけるひとなんだねえ。
前はしんどいと思って読めなかったけれど、短編からちゃんと入っていけばよかったわ。

2004/07/08 とだこうしろう
 『6つの色』
  (戸田デザイン研究室)
22の色、の先にこれがあると知って注文してしまった。きれいな、そしてなんだかかわいい本。
3原色から生まれる色。
色のイメージ、いちばんシンプルな形で。
そして、とても愛らしい。へびさん、かわいい。
2002/07/08 宮部みゆき
 『震える岩』
時代小説。なんだか、ほんとに読み漁り。
2004/07/02 宮部みゆき
 『R.P.G』

とりあえずなんでも読み漁ってみることにした。
これは書き下ろしということだけど――うん。
思ったより薄手だけど、手抜きではないね。
んー。なかなか、おもしろいね。
裏返し。
裏返し。
そういう言葉が浮かんできた。

2004/07/01 とだこうしろう
 『22の色』
  (戸田デザイン研究室)
お向かいの同僚さんに貸してもらってながめてみた。
日本の色。みずいろ、なすこん。すてき。
んー、ちょっといい本だなぁ。
かるご、こういうの好きよ。イマジネーションを刺激されます。
6つの色という本もあるらしい。頼んでみることにした。
2004/06/28 宮部みゆき
 『クロスファイア』

引き続き、超能力のからむ筋。
ちょっと悲しい話だな。
人間は悲しく死んでいくものかもしれない。でも、そんなことに気づかずに死んでいくのだから、それはそれで幸せともいえるかもしれない。
でも――悲哀を感じずにはいられないし、これは今の世の中では仕方ないのかな。また妙に感じ入ってしまってねえ。。。。うーん。

2004/06/24 宮部みゆき
 『龍は眠る』
    

超能力のからんだ、ちょっと胸の痛むサスペンス、ですな。超能力のからむ話って、どこか軽薄に思えることもあったんだけれど(偏見ね、これは)――そして、そんな力があるってことを信じる信じないは別としても、「知ってしまう不幸」を強く考えさせられる一編でした。
筋自体、というか種明かしというかな、それは別にものすごく凝っているわけじゃないけど、その舞台設定と語りのうまさかなあ。登場人物の様子とかね。
なかなか好きよ。
学生時分を思い出したりもしてね。

2004/06/12 宮部みゆき
『今夜も眠れない』(中公文庫)
人も死ぬ。前作同様、というか、こっちのが先。
こっちは殺人ではない「死」であるが。話はこっちのほうが痛みが少なくていいかなあ。不思議な感じ。
考えようと思ったらいくらでも考えることのできる作品があるけれど、娯楽としたら単純に娯楽になってもくれる一冊である。
2004/06/10

宮部みゆき
『夢にも思わない』(中公文庫)

前後しちゃった。失敗。でも、ひどくネタバレになるような連作じゃないのがよかった。
ふとした悪意、(意識していない悪意)みたいなものをさりげに考えさせられたなぁ。
でも 中1じゃないぞ……いまどきの中1ではない。
とはいえ、昔ひところ小学生だか中学生のころ読んだ眉村卓の描く「学生」小説に近いにおいを感じたなあ。
2004/06/05  荒木飛呂彦
 『変人偏屈列伝』
     (集英社)
変な漫画。でも、おもしろかった。
絵柄についていけないことがあるかもしれんが、こういう有名人の裏話的な雑学的なエピソードは楽しいのう。
2004/06/05 宮部みゆき
 『理由』  (朝日文庫)

厚い――暑い。
なんとなく暑苦しいストーリー展開なのは、ちょうど読み始めの天気がそっくりそのまま小説の事件に近かったからかな。
語り口そのものはとても中立で、それだけに感情移入もしにくかったんだけれど、いや、裏を返せば出てくる雑多の人物たちの中に、「共感」を見出すチャンスがごろごろあったかもしれないし――最後まで傍観者でいられるということだったのかもしれない。
小難しいことはわからないけれど、ともかく厚い本で、読みにくかった。。。。宮部みゆきだから読めたのかもしれんが――今の私には最高傑作と絶賛する裏表紙の評価がいまいちよくわからん。いや、すごいとは思うが。

2004/06/02  宮部みゆき
 『心とろかすような
   マサの事件簿 』
      (創元推理文庫)
ときどき、へえっと思うような「もの」が語り手のときがある。以前に財布が語る物語もあったし――これは犬が語る。なかなかどうして、鋭い。
賢さだけでなく、視点がいいな、と思う。犬の、ね。
かるごはこれくらいの物語のまとまりがやはり好き。
同時進行で『理由』を読んでいたが、読み応えありすぎてすらすらとはいかないのだった。 おかげでマサの語る事件は、さりげなくシビアではあるんだけれど、ほわっと気持ちがなごむ場面も多くていいね。
トリック、というよりは、読ませる――楽しさだ。
2004/05/27 名取ちずる
 『ぐるぐる迷宮23』
    (集英社コミックス)
まんがなのだ。とてもほのぼのしちゃう、和みのあったかいまんがを描くひとなのだ。
少女まんがだなあっって思うけど、すごくシンプルで、でも真髄があるから――イージーに見えるものほど、芯がある、ってかんじ。
でも、そんなこむずかしいことはどうでもいいの。
かわいい絵柄であたたかい。。。。ほのぼの。テーマ、主旨がとてもわかりやすくて、かるご自身も近いなぁって感じているもの――こういう表現もいいなと思っていた。
…………でも、もうこれが最後なんだ。
今年の1月になくなっていたのだ。それを知って遺作が出ると知って、なんともいえないさみしいせつない気持ちになりました。
ほんと、変わらずあたたかい――だいすきなまんがの1冊になりました。
2004/05/21  メアリ・H・クラーク
『魔が解き放たれる夜に』
      (新潮文庫)

初めて、らしい。一人称で物語が進む小説。
たしかに、クラークっぽくない。
犯人探しという謎解きではないからね。いかに乗り越えるか、いかに決着をつけるか――そしてつくのか。
たぶん、こういうふうに決着のつくことばかりじゃないだろうと、読み終えてからしばらくして感じた。
そう、最近やけに多い殺人事件のニュース――どのくらい解決している?冤罪がどれくらいの割合であるのかはわからないけれど、不条理なことはたくさんおきているんだろうと想像する。
裏表紙にあるように「一気読み」とはならなかった。が、これはたぶん、かるごが一人称物語が苦手だからだと思うな。
だから……同じこの話が、いつものように三人称でリライトされたら、と想像すると楽しみになるんだけど。、

2004/05/19  メアリ・H・クラーク
 キャロル ・H・クラーク
 『誘拐犯はそこにいる』
      (新潮文庫)
サスペンス続き。
久しぶりにクラークを買いまして。
これはクリスマスストーリーなんだな。あまり深刻にならず、でも楽しめる一作。お遊び、でも手抜きじゃないしニューヨークに無知なかるごでも、ニューヨークを感じることができるし。母娘のコラボレーション作品だけど、どういう分担で書いたのかな?
それにしても、アルヴァイラが昔からの友人のしろふわさんを思い出させるんだけど――なんでかしらねえ。
2004/05/14 宮部みゆき
  『スナーク狩り』(光文社文庫)
続けて、なんとなく「拳銃」ということが共通しているみたいだと裏表紙から判断して読み始める。
いろんなエピソードがひとつのおわりを目指して、進んでいくさまが、さして混乱もせず読めちゃうのね。
宮部みゆき、むさぼってます状態で通勤行き・帰り・移動で読み終えてしまった。彼女の文章はいいねえ。
単にトリックのおもしろさじゃない。ストーリーのおもしろさじゃない。ことばが軽くないのに、読みやすい。
2004/05/14 宮部みゆき
  『レベル7』(新潮文庫)
非現実的みたいな感じのするスタート。
自分がだれだかわからないではじまるっていう意味では、アン・ペリーのモンク警部ものと同じだけど――現代が舞台という点ではとても難しいだろうなあと思いながら読み進めていた。
ゲームっぽい「いまどき」の設定。
でも、うそっぽさというか、チープな感じがしないね。
想像はついたけど、読み終えないと気がすまないっていうところでがんがん読み進めてしまった。
2004/05/09 宮部みゆき
 『魔術はささやく』 (新潮文庫)

たぶん2度目だと思う。読んだの。
単なるミステリ、サスペンス、じゃないんだよね。
丁寧な書き込み、人間像。
社会の立体性を、ほんとうによく見せてくれる筆致。
現実的じゃないように思える「種明かし」だけど――主人公の心の動きが雑でないところがすごい。
そう、すごい結末だと思う。

2004/05/07

宮部みゆき
 『淋しい狩人』 (新潮文庫)

古書店を軸にいくつかの事件。
かるごはこういう短編が好きだね。さりげない日常の中のドラマ。だれもがドラマチックに生きられる、ドラマチックを抱えている、と共感しちゃうから。
2004/04/30

宮部みゆき
 『堪忍箱』 (新潮文庫)

人間は、プレッシャーに弱いんだな。
『初ものがたり』に比べて、ふっと陰のある時代小説だった。最後のほんのりさみしい、ほんのりせつないような話。無意識に悪い結果を招く行動・・・陥れる心。
そんなものを感じる一冊だったかな。

2004/04/28 松井ゆみ子
『ケルトの国のごちそうめぐり』
 (河出書房)
松井さんのおいしい新刊。
あいるらんど!!!!!!!
もう、おなかはすくわ、空は飛びたいわで大変な気持ちにさせられた一冊・・・・・・で十分でしょ?
2004/04/26 宮部みゆき
 『初ものがたり』(PHP文庫)
いやはや・・・・うまそうな時代小説であった。短編はいいよ、ほんと。
宮部みゆき、うまいんだなぁ。ほんとに。
いや。とにかく、おいしそうだ。食べ物が。
とくにいなりずし。大好きなんだよねー、おいなりちゃん。
というわけで、江戸絵巻。楽しませていただいたので、続けて今度は『堪忍箱』。短編集づくし。
2004/04/24 宮部みゆき
『人質カノン』
短編集。かるごは短編集が好きだから、とてもちょうどよかった。必ずしも犯罪小説でないところがよかった。
書くのが上手だなあ。
彼女の文章は味のシッカリした、それでいてしつこくなく……とどこかのマンガのようなフレーズ。。。。
2004/04/23  石井希尚
『このひとと結婚していいの?』
結婚式前日、牧師から二人にと言われてプレゼントされました。
「ごめんねえ、これ読んで明日わたしがいなかったら」と笑って読み始めたけれど、そーいう本じゃなかったから大丈夫だよ。(だれに言ってるんだ?)
すっと読める一冊。心当たりはいろいろありますね。でも、それでも今のところ我々のこの選択は間違っていないと逆に確信できたので、よかったです。
でも、あまのじゃくかるご?ひねくれかるご?は、男性の書いた本だなぁと奇妙な納得もしているところもあります。ま、これは未婚/既婚問わず読んでみるといいかも。
でも、ちょこっと牧師先生の本の好み(というか志向かな)もわかったような気がしてきた一冊でもあったな。
2004/04/13 桐野夏生
 『OUT』 (講談社)

なんとか終わった。映画にもなった小説なんだね。でも食欲旺盛なかるごには、ちょっとキツイ内容だったかなあ。このひとの生々しさ・生臭さは、読みやすいのだけれど、サラリと流せる感じではないんだよね。
生活の雰囲気とか人物のココロとか、いまいち共感できなくて、移入するべき場所もない。
いや、移入する必要もないと思うけれどさ(^-^;
かるごは結構本の世界には没頭するタチらしいので。

2004/04/09 アガサ・クリスティー
 『ベツレヘムの星』(早川書房)

ずいぶん前に買ったと思うんだけど、ようやく開いて読んで、が出来た。
薄い文庫だし、字も大きいし、すぐ読めるよ。
クリスマスにちなんだ短編集。
聖人はなじみがない(クリスチャンといえど、プロテスタントとそのへんが違うというべきか、素養がないというべきか)けどおもしろかったし――でも秀逸というのかな、ミステリではないけれど、クリスティーらしい筆致で楽しめるのは「水上バス」です。クリスティー嫌いの方でも、これはいいかもね。

2004/04/07 桐野夏生
 『柔らかな頬』 (講談社)
春休みに借りた本をなんとか消化していかなくちゃ。
このひとの男女関係の描写、心理描写は丁寧で、でも読みやすい――すごいのだけれど、でも時に生々しいというか生臭いというか。かるごにはキツイときがあるなぁ。
神隠しにあったかのように消えた子供。ありとあらゆる可能性が織り込まれ、どれが真実でどれが推測かたまにわからなくなりそうだ。
真実を「カスミらしく」 追究する――強さ。
次は読み止しの『OUT』をやっつけなくちゃ。こちらもまた犯罪のニオイが奇妙に生々しい。
2004/04/05 石黒智子
 『大人のための素敵な良品生活のすすめ』 (PHP)

一昨年度(もうそんなに経つのか!)」に退職された方から、必ずしも全面的な参考になるわけではないけれど、とお借りしたもの。でも、いくつかなるほどと思うものもあったし、これは到底わたしの暮らしにはなじまないぞというものもある。読み終えて感じたことは、大事なのはこれをこのままマネすることが「素敵」になるのではないということ。たとえば「収納名人」にはとりあえず反論してみることという項があったけれど、そういうものかな。人によって便利と感じるレベルや方法は違うもの。自分ならこうする、これをやってみようと考えるチャンスにすればいいのだ。
もうひとつ感じたのは「家事ってスゴイ」。軽んじていたつもりはなかったけれど、そうだったかもな。
なにごとにもあてはまるけれど、「住」の追究も尽きないものだね。自分で自分の便利や快適を追究することの可能性――暮らしが変わっていくだろうなあと思う。かるごも楽しんで暮らしたいな。 「買わない」技術のページや、ヤカンや掃除機の話、アルミホイルの話。おもしろかった。

2004/03/21 アン・ペリー
  『16歳の闇』

ピット警部ものだけど、とりあえず読んでみた.サラッと読めちゃったね。時代描写はさすが。
でも、やっぱり感情移入はモンクシリーズのほうにしかできないのであった。

2004/02/26 メイヴ・ビンチー
『幸せを運ぶ料理店』(扶桑社)
久々に読み終えました。
んー。
やっぱり人物に魅力があるっていうのはいいね。
たくさんの人のつながり――ドラマ。
どれもこれも、うつくしい。たのしい。味わいが深い。
いいなと思う。
ニールとキャシーの夫婦のすれ違い。理想的に見えるものがそうでなかったり、微妙な要求のズレ。とても現実的でいいよね。
きれいごとで終わらない人生や、ラッキーのめぐってくる瞬間の喜び。
こういうたくさんの人物が出ていながら、混乱せずに魅力的に読みすすめていけるビンチーの筆致はすごいねえ。
でも……あれはどうなったんだ?という点が一つだけ……あるなぁ。
2004/01/28 乃南アサ
 『再生の朝』
んー。小気味よくまとまったサスペンス?
通勤読み物として楽しみました。でも…………自分はそういう目に遭いたくないねえ。
どんな人間性が現れてくるんだろう。怖いなぁ。
2004/01/25 ジューン・ゴールディング
 『マグダレンの祈り』
    (ヴィレッジブックス)

うーん。映画はみていないけど、これを通して感じるのは、シスターはいったいどういう人なのか、ってことかもな。「よむ」ということを通して、ドラマチックは味わう。
アイルランドに対する気持ちがこれまた「心配」となる。ちょっと(時代背景のせいだとはいえ)……昔のことだとわかっている。けれども百聞は一見にしかず、だからね。

2004/01/14 田宮俊作
 『田宮模型の仕事』
      (文春文庫)
いやぁ、久々に楽しく読みました。
これは楽しい本だった。わたしは模型はやらないし、理解できないところもあるけれど、モノ作りにおいての「一生懸命」「試行錯誤」「改良」「企画」の過程はとてもいいなあと感じる。
たっぷり味わうことのできる一冊だった。
うーん、いいね。すごいね。エネルギーを感じる、アイディアの生まれる瞬間を見せてもらえる貴重な一冊。


@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".@"かるごの読書めも2003@"@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".
READING MEMO(2003/01/01〜12/31)
Date
Books Data
Karugo's Reading memo
2003/12/28 ウォルター・トロビッシュ
 『自分自身を愛する』
前2冊に比べるとちょっと読みにくかった。
基本は変わらないんだけど――そうね。もう一回くらい読まないと、かな。
2003/12/17

ジョン・レノン 詩 
  オノ・ヨーコ メッセージ
  『祝福』

クレヨンハウスに立ち寄って見つけた一冊。
写真と、ジョンの詩の、ちょっとすてきな一冊。
大事な人にさしあげるのに、ちょっといい一冊、と思いました。
自分にも欲しかったけれど、でも、一冊だから尊いんだと思い直して――プレゼントにしました。
2003/12/07 ウォルター・トロビッシュ
 『愛と性の悩み』
       (聖文舎)

ついでに読んでみた。トロビッシュ牧師と、フランソワという アフリカの青年との書簡やりとり。実にドラマだ。ほんとに、その手紙で「事件」がわかるという、不思議。
今はなかなかそういうことがないかもしれないねえ。よくよくあった往復書簡集、みたいなものは、往復メール集になるんだろうか?
話を元へ。クリスチャンにとって「性」の問題って、今はもうそんなに大きくモラルにひっかかるようなことではないのだろうか?日本ではそういうことを「歯に衣着せずに話す」ことがされてこなかったかな、とも思う。いや、うちの教会が、かもしれないけれどね。
いずれにしても、今はどうなんだろう、こういう観点でちゃんと悩んでいる人たちはどれくらいいるんだろう?(ちゃんと悩む、っていうのは変かもしれないけれど)

2003/12/05 ウォルター・トロビッシュ
 『真実の結婚を求めて』
       (聖文舎)

牧師先生からの推薦図書だったので、大学から借りてみた。結婚についてのトピックがあったとき、なんのイメージももっていないとか、わたしが結婚するときは人生のハプニング(Happyの語源?どっちが先だっけ?)――決してアクシデントではなく ――であるなんて話したから、すすめてくださったんだな。
これは実話であり、そしてとてもわかりやすい――確かに古い本ではあるけれど、聖書と同じく人間はたいして変わらないということの証でもあると思った。人間が抱える問題はどこか普遍的でそうそう違いはないと感じた。自分が考えていることは、決して“現代風” ではないけど、でも間違ってはいないんだ、と思って安心もした。
しかし同時に、「今」「これから」の人たちのことも考えてしまった。 。。。もう一冊、このひとの本を読むことにする。

2003/12/01  桐野夏生
『グロテスク』
うーーーん。お借りした本だけど。ちょっと気持ち悪くなるような、女の醜悪さ――っていうのかな。男がやけに淡々と動物的な存在でしかないけれど。
中心は語り手である「姉」だし……だんだんとその醜さに辟易するんだよね。ゲテモノがさらなるバケモノになって終わる一冊。
醜いもの、不気味なもの、いやらしさ。。。
どこかにみんな心当たりがあるんだろうけれど、それでもね。本当は――つまり真実はなんなんだろう、って首をひねりもする最後だった。案外スラスラ読めちゃったけど。
2003/11/30 デイヴ・ペルザー
 『"It"と呼ばれた子
       ―ロストボーイ』
 『"It"と呼ばれた子
       ―完結編』
   (ソニーヴィレッジブックス)

読み終えたよ。
悲惨だけど、でもすうっと読めてしまう不思議。
すごいね。
人間は立ち直れる。
あきらめさえしなければ。
あきらめて生きる道、生きることそのものをあきらめる道ももちろんある。でも、あきらめないで生きていける道が、そういう選択肢がちゃんとあるんだ。
意味のある道のり。
過去があったからこその「今」。すごいね。。。。

2003/11/26 デイヴ・ペルザー
 『"It"と呼ばれた子―幼年期』
   (ソニーヴィレッジブックス)

3部作の一作目。青山出版から出たやつを、ヴィレッジブックスが出したそうな。先生からお借りしました。
子供の目線で書かれた一冊――なまなましくて、痛くて――つらい一冊ではあるが、「助かり立ち直っている」結果を知っているから読む余裕があるのだろう。明日からつづきを読みましょう。案外すらすら読めてしまうのは活字の大きさのせいばかりではないだろう。 とてもシンプルな言葉で(子供が語っているから)あるせいかな?でもそれだけに、そのコトの大きさにゾッとするのですが。
しかしまぁ、なんかユウウツな話題の本ばかり読んでいるな。たまっているのもそうだったりする。。。。。またモンクがとまってしまった。
並行しているのは、桐野夏生の『グロテスク』だったりする……。いろいろ読み止しは多いのですが。

2003/11/08 ノラベルト・フォラツェン
『北朝鮮を知りすぎた医者』
(草思社)
 

前2作のその後、というかんじ。
もっとアクティブに北朝鮮を扱おうとしているすがたには、アタマがあがらないような感じだろうか?

2003/10/29 ノーマ・フィールド
『祖母のくに』 より「教育の目的」
            (みすず書房)
大学で研修会があって、その資料としてもらったもの。 本からも抜粋で読ませていただいていたけれど、わたしはこの新入生へのメッセージがとても好き。気持ちがいいんだよね。かるごにとって「教育」それだけでは少し硬いし、上履きくささを感じることば。そして「リベラルアーツ」はちょっとウサンクサイと感じることば――だけど、人が前に進んで(単純に進歩という意味ではなくて)生きていくための「芯」をつくるためには、「教育」が必要で、しかもここで示唆されている「リベラルアーツ」ガ必要なんだ、なんてことを感じ入った。
2003/10/29 『ヘルガの持参金』
           (ほるぷ出版)
えほん。器量良しのトロールのヘルガが、伊達男とラースと結婚するには持参金がない。金持ちのへちゃむくれのトロールに奪われそう。ならばと自分で持参金を稼ぐヘルガ……なんだか「くすっ」のえほん。絵も味があるし、好きだなぁ。 最後にラースに言うことば、これはとっても大事。 わたしも言おうっと。(だれにじゃ)
2003/08/29 秋元康『そのうち結婚する君へ』 秋元康はきらいじゃないけれど、買ったことがない。そうだ。わたしはそもそもエッセイを買うことに興味がないので――しかもこれはきっと一時代前に流行ったんだろうな、って感じで今更読むのも、と思ったりもする。決して自分では手にとらない本だったけど、オススメされたので読んでみた。 けど、読んで意外と時代差を感じない。はぁ、なるほろね。恋愛経験も薄く、結婚観もいまいち現実味を持っていないかるごとしては、なるほろ〜ふむふむ、って感じ。 ここんところつくづく思うけれど、やっぱり人間の本質なんてたいした差はないんだろう。しかし、「そのうち」、ね。「そのうち」と「オバケ」は出たためしがない、って言い方があるけどな?
2003/08/28 宮部みゆき
 『鳩笛草・燔祭』
久々に一冊を読了。超能力をもつひとたちが出てくるのに、あんまり軽薄な(といっては他の超能力モノに対して失礼かもしれないけれど)感じを受けない手ごたえのある小説。
人物がいちいち生臭いからかな。クサイ、っていうと汚らしくも感じるけれど、そういう生臭さでなくて、好きも嫌いも「あ・こんなひといる」という感覚で読めてしまう。
事件ひとつひとつも「あ・こんなことある」と。
なるほろ。

2003/07/29

辻仁成
『サヨナライツカ』
           (幻冬舎)

死ぬときに愛されたことを思い出すか、愛したことを思い出すか――同じことを聞かれたことがある。いや、聞かれたのではなくて、正確には 「あなたは愛したことを思い出すひとでしょう」といわれたんだ。ふーん。。。でも、それはそうだなあ。そうでありたいな。
愛したことを伝えたいし、愛されたことを伝えられて死ぬほうがいい。だって「自分は愛し尽くした」ということしか、確信もてることはないような気がするから。 愛しぬいた、って言って死にたいかなー。残されていくひとには、「愛しぬかれた」と知らせてあげるべきじゃない?
うーん・・・それにしても、「光子」立場なしのようにも思える。知らないですんでいる彼女は、それはそれで幸せだともいえるけど、でも、さみしいかなあ。どちらかといえば光子タイプだからかな、自分が? 「沓子」はまぶしいくらいの生き生きとした姿で描かれていて、25年後の再会のときもなんだか奇妙な感じだったけれどね。。。それだけ、思い出には やっぱり勝てないってことのような気もする。
恋愛小説はあんまり読まないから、よくわからないけれど――どう言っていいか。百戦錬磨の恋をしてきたわけでもないしなぁ。
それにしても、あとがきは興醒め。、余韻があって意味があってよかったような気がする。

2003/07/17 古口裕子
『風のなかに・・・』(本の森)

良質の小説。
命・生きることに対して、「せいいっぱいであること」を考えさせられた。
表紙に使われている和紙のアートは、実際に会社の壁に飾られてあった。
仮に落ちの色がもっと画一的だったとしても、意味は感じられたのだろうけど――あのアート作品はすごい!!
いいなぁ、編みこまれてある命。感じる絆。

2003/07/13 豊島久美子
『こころのなかに尚ちゃんがいる』
           (本の森)

突然の交通事故で娘「尚ちゃん」を亡くしたお母様の、「尚ちゃん」への思い。思い出、クラスメートや後輩たちの手紙、娘の死と向き合うお母様の心。
流通本ではないので、ほんとうは読ませていただいてよかったのかどうか、本の森でお借りしてきたときは悩みました(結局はいただけることになったのですが)。今自分が教会学校で中高生とかかわっていて、未来を感じ、彼らが歩むための手助けをしていくべきという大人の責任を感じているところで、とても胸の痛むことでした。

尚里にも私にも「来年」はありました。「来年」は時間  が過ぎれば当たり前に来るはずでした。

単純に「胸が痛む」などと言ってはいけないことなのだとは思うのですが――喪失感。そして、愛情、思い出。 
人の生き死にに向き合わざるを得ないとき、わたしたちはどう乗り越えようとするだろう。なんとか整合性を求めるけれど、でも理不尽にさせられた気持ちはなかなか消えないんだ……いろいろ考えてしまう。人の命が、あっけなく消えていったというニュースの多い昨今だけに、とくにかなしい。

2003/07/04 クリスチアナ・ブランド
 『ジェゼベルの死』(ハヤカワ)
んー。サラリと読めないんだよねー、このひとのって。
ちょっと芝居がかってて、オーバーで。
トリックというより、謎解き過程はまぁまぁ面白かったけれど、ワクワク感が少し足りなかったかなぁ。
登場人物があんまり楽しくなかったからかも。
読む側の自分に楽しむ余裕もなかったかもしれないが。
2003/06/26

八木澤京子
 『煮豆がコロコロ歌ってる』
          (本の森)

厚みのある一冊。人生がぎゅうっとつめこまれたかんじ。家族と、愛と、命がぎっしり。しげひろさんの詩集とはまったくまた違う、幸福感というよりは命に対する感動が、根本にある気がする。少しずつ味わう感じで 「一粒の種のように」「今日を生き抜く」 「命の時」……という詩たちがとくに印象的。
「刻々と 揺るぎなく 削られていく 私の命の時間を 全部 あなたのために 使い果たしても 私には 安らぎがある 」(「命の時」より)

2003/06/19 しげひろ
  『ごりら』   (本の森)

『りんご』の続編。

  概念

 もし
 人の人生が
 生まれた時から
 決まっていると
  信じているなら

 きっと 君は
 幸せになれないだろう。

こんな詩でストライクとってみたり。
今3作目を製作中とか。 楽しみである。

2003/06/19 しげひろ
 『りんご』  (本の森)
先日本の森にお邪魔したとき、いただいた本の一冊。
素直な、とても素直なことばの数々。
共感できる思い。
それが、ほんと、なんのてらいもなく自然体でつむがれていることの「明るさ」。
正直になりたくなる一冊でもあったな。
2003/06/05 宮部みゆき
 『地下街の雨』
これも借りた本。短編集だから、楽でいいかなと。
読ませる文章というのはいいな。
少々できすぎでは?と思えても力がある文章であれば、納得して受け止められちゃうからねえ。なるほろ。
このひとのはそうそうはずれがなさそうだよね。
全部を読んでいるわけじゃないから、なんともえらそうなことは言えませんが。
2003/06/03

綾辻行人他
 『見知らぬ私』
   (角川ホラー文庫)

借りた本。チェンバロレッスンの往復一日で読んじゃった。短編は楽でいいな、やっぱり。
ちょっとしたホラー。ちょっとした「異界」、あなたの知らない世界話。 。。
2003/06/03 チェット・レイモ
 『星空の恋人たち』
  (ヴィレッジブックス)

妹から借りた本。だらだら読んでやっと読了。
フランス人の母が、アイルランドはコーク州で産み落とした「小人症」のフランキーの物語。
はじめは読みにくい〜とだらだら読んでいたけれど、星の描写、星に投影するきもち、それがとても気持ちいい。なにがどうって言えないんだけど、不思議な小説だったね。映画になっていたとはしらなかった。『フランキースターライト 世界で一番素敵な恋』――知らんなぁ……。

2003/04/30

塩野七生
『サロメの乳母の話』
  (新潮文庫)

久々に1冊を読了。短編集だったしね。
あとは 読みかけのものが3冊ほかにあるのでナントカせねば。
ま、気軽に読めるようにと思って買ったのだが――塩野七生のものにしては、ほんとに気軽過ぎてちょっとびっくり。歴史教養がないわたしでも、それなりに理解できてしまうんだもの。意外。
やや期待はずれの感もある。カンペキに遊んでいる(パロディ)というほどではないからかなあ?
ま、おもしろかったものもいくつかあるけれど、おもしろかったのに、最後がちょっと物足りないというのもあった、という程度。

2003/03/27

B・S・パリンジャー
『煙で描いた肖像画 』
       (東京創元社)

過去から現在へ引きずり出されてくるひとりの女性――あったようでないもの、ないようであったもの――「存在」が証明されなければ完全犯罪になりうるんだな、なんて漠然と感じてしまった。 日本じゃなかなかできない犯罪かもしれないけれどね。そんなことないのかな?
2003/03/13 江國香織 『いくつもの週末』
          (集英社)
久しぶりに買ったような気がする。。。『冷静と情熱の間・』以来の江國香織。物語のようでそうでない――たぶん物語ではないと思うのだけれども。
全編通して見えてくるのは、ささやかにあまやかな、でも決して非現実的ではないだろう結婚生活。「夫」はあまりでしゃばらないけれど、「妻」の目を通して描かれる結婚生活がなんとなく不思議なトーンにつつまれているんだな。 結局、「見方」なのだろう。
――わたしを「こんな大人もありなんだ」と言ってくれたひとがいるけれど、わたしも江國香織にはそう言いたくなることがある。それでもってときどき――ほんとにちょこっと、ふとしたときに、なんか同じ匂いを感じてしまうの。 なんとなく。おこがましいとは思う、なんか違うとも思うんだけれど、それでもね、なんとなーく。
2003/03/10 A・S・バイアット
『抱擁―Possession』

ようやく読みました。上下2巻、こんなに読み応えがあって時間がかかったのは、わたしに詩心がないからか?
それもあるな・・・。
なかなか時間的に勇壮な物語。いいね、こういうの。
 「貴方は、私のあの言葉――<言葉に生きる生活>とい う表現を理解して下さいました。貴方はご理解下さった のです――私の人生において三人の方が――三人の 方のみが、たとえかすかにではあれ、気付いてくださっ たのです――自分の目で見たものを、言葉で表現した いと言う私の願望を――見たものだけでなく言葉も、む しろ言葉そのものをこそ、表現したいと言う願望を―― 従って、言葉が私の人生の総てであったし、現在もそ うなのだと言う事を。これは常に巨大な<絹の重荷>を  抱えている蜘蛛の欲求にほかなりません。彼女は糸を 吐かずにはいられないのです。( p324)」
上巻の最後のほう。はしばしにいろいろ共感したり、考えさせられたりする言葉がある。うーん。文庫で買っておこうかなぁ。。。

2003/01/29 メアリ・ヒギンズ・クラーク
 『殺したのは私』
  (新潮文庫)
 
『抱擁』(Possession)を読みながら、手軽にポケットに入るクラークを一冊。これはなかなか好きだな。
ふたりヒロイン、って感じで、話が進む。
上流社会とのかかわりはもちろんおなじみの設定ではあるけれども――そのくせやはり読ませてしまうんだからすごい。ストーリー的にも重すぎず軽すぎずでいいバランスだと思った。
2003/01/16

クリスタ・パウル
  /イエミン恵子・池永記代美訳
『ナチズムと強制売春』
        (明石書店)

大学の図書館で、違う本を探すために書架を移動中、目に付いて借りてしまった3冊のうち1冊。とくに収容所とかナチスの非道について学びたいわけでもなかった。
ただ、どんな悲劇的状況においても、「強姦」が行われることは人間(とくに男性の)の本能・欲求ゆえなのか疑問だったりするから、その糸口にと。
戦地での強姦が黙認され、歓迎されることが、個人の支配力、ひいてはその個人の背景にある軍や国家の支配力を意味することに、なんとも砂漠的なむなしさを味わった。囚人用の売春宿を存在させてまで、男性の性欲を正当化する不思議。たとえば「売女」と汚らわしく決めつけながらも、その存在を必要とする矛盾。どうしてこれだけは変わらないのだろう?

2003/01/08 メアリ・ヒギンズ・クラーク
 『見ないふりして』
  (新潮文庫)
下の本に広告で載っていて「これ読んでないぞ」とあわてて購入。
しかし、落丁(乱丁?)本だった。全部読んじゃったけれど取り替えてもらう。安くない文庫だもんね。
これは、珍しく2人の訳者での本だった。へえ。
内容は――主人公がいつもよりちょっと危機的状況(自業自得的な)にあるのが、ちょっとだけかっこ悪くていいなと思った。
2003/01/04

メアリ・ヒギンズ・クラーク
 『さよならを言う前に』
  (新潮文庫)

フライト用読み物。
クラークの新作でした。行きの飛行機で半分、帰りの飛行機で残りを読んだ。
いつもどおり。いつもどおり。
いや、いつもよりおいしそうな食事の話が少なかったかな。

@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".@"かるごの読書めも2002@"@"..........@"......@".@"......@"..........@"..@"..@".
READING MEMO(2002/01/01〜12/31)
Date
Books Data
Karugo's Reading memo
2002・12・17

シェル・シルヴァスタイン
 『ぼくを探しに』
 (The Missing Peace)

 『ビッグ・オー』

何かの話の流れで、友人にこの本をすすめたのだが――自分もまた読みたくなって、開く。英語版も久しぶりに読んだけれど、心がしびしびするね。なんともいえないラインで描かれた絵。
この本、だいすき。
「すてきなさんにんぐみ」もだいすき。昔読んだ本で心に残っているもの、好きなものっていうのは、たぶん、こうしてときどきひっくりかえして読まないと、心が落ち着かないんだろうなあ。
2002・12・17 ノラベルト・フォラツェン
『北朝鮮を知りすぎた医者
 国境からの報告 』
             (草思社)

続編。そして前作の補追編、とでもいうか。前作「え?」って思ったようなところが補完されているし、やはりこれ1冊だけ読むのもわかりにくいから――この2冊はセットだと思うな。一寸先は闇、明日は我が身と凍える「信」のない国。ほんとは、なにをどんなふうに「援助」しなければならないのか?素朴な疑問。
焦点というか中心は北朝鮮だけれども、実は韓国も、中国も不透明な国で、どういうふうに北朝鮮とかかわりあっているのかを考えると暗澹たる気持ちになる。時代錯誤な恐怖政治を、無関係だと言い切れるか、対岸の火事と見ることができるのだろうか、日本は?

2002・12・14 ノラベルト・フォラツェン
『北朝鮮を知りすぎた医者』
             (草思社)

TVであんまりにもたくさん紹介されるものだから――省かれない形で、このひとの見てきたものを読みたくて購入してしまった。昨年出ていたとは知らず。
そして、さらに今年続編がもう一冊出ている。そう、これは2冊セットで読まないと、彼の取り上げたい問題のインパクトが薄いだろう。いや、たしかにこれ1冊でも十分な「北朝鮮情報・体験記」ではあるのだけれど。彼の問題意識、北朝鮮の(いわゆる一般大多数の、我々の目に映らざる)人々への思いが十分に伝わってくるのは、2冊目からだ。現地の人々の描写には、唖然とする。北朝鮮に限らないけれど、「援助」というものはほんとうに必要なところには届かずに終わることが多いのだろう。

かるごのような楽観主義にとっては、到底信じられないような、自給できない、ただ単に現在を生きる、未来を考えられない絶望だらけの国のありさま。いや、為政者は明るい未来を信じているのかもしれないけれど――あの国は指導者のためのいくつかの飼育箱だけで成っているような印象を受ける。現在2冊目。

2002・11・22  『マルクス詩集』(弥生書房) カール・マルクスの詩集。
とある先生の教材(「絶望者の祈り」)探しの手伝いで手にとることになったので、そうでもなければ一生読むことはなかったでしょう。他のものもなかなか興味深いですね、この心情の吐露集は。
なるほど「カール・マルクス プロメテウスにしてルシファー」 という章のある『フィンランド駅へ』、ちょっとめくってみたいものだが――こちらは大学図書館にはないようだった。
2002・11・15〜  『バッハ問』(東京書籍) 拾い読みも楽しい。わりかしこれは遊べるかもね。装丁のセンスはかなり躊躇しちゃうんだけれど、中身中身、中身が大事と言い聞かせて注文した一冊。たしかに中身は楽しめるんだよ。
むかし「朝のバロック」やクラシック番組のバッハ特集のときは必ずテープに入れて、お話聞いていたから、ところどころ(変なことは)覚えていたりするので――妙な問題だけ正解が選べたりするとうれしい。バカみたいだけど。
2002・11・10  塩野七生
  『愛の年代記』
    (新潮文庫)
これも復習。あんまりそそられる新刊本がないから、復習に走っている――というのと、寝る前に読むのは再読本でいいというのがある。
イタリアは歴史で見ても身近じゃない国なんだけれど、この作家が描く歴史物語(?)は『人間やってることはどこでもたいして違わない』ことを感じさせてくれる。
しかし、カトリック総本山をかかえながら、艶っぽさ・色気もあるスキャンダルがおもしろいのかな?
2002・10・30?  アガサ・クリスティ
   『謎のクイン氏』『愛の探偵たち』
       (ハヤカワ文庫)

クリスティーの適当な復習2冊。
こうしてみると、クィン氏の話はちょこっと不思議。犯罪推理・探偵もの、というのとは少しちがうものね。昔読んだときとちがうテイストを感じる。
幽玄的で皮肉な、そして死神のような。

2002・10・23 Anthony T, Tu
『事件からみた毒』
  (化学同人)
大学図書館のガラスケースに入っていたので、つい気になって借りてみた。ま。半分くらいわからない章もあったけれど(化学式とかデータがいっぱいで)、事件の背景にある「毒性」のものの多様さにはちょっと驚いたねえ。。。。単に殺人、ってわけじゃないのよ、事件といっても――。かるごはそっちに結びついちゃったけど。
2002・10・18 赤瀬川原平
 『正体不明』『ベルリン正体不明』
    (東京書籍)
先に読んだものの姉妹編。大学で頼んで購入してしまった。ちょっと変わった視点での「読む写真集」は、やはりいいよね。
ま・あえてなにも言わずに、単純に楽しむのだった。
2002・10・13 江國香織/辻仁成
 『冷静と情熱のあいだ』
         (角川書店)

出た当初から読みたいような、読みたくないような、なんだかそんなフクザツな気分になる物語だったんだけれど、先に図書館で江國さんのほうを借りていたら、先生が文庫本でそろいで貸してくださった。そう、実は交互に読みたかったから、借りてはきたものの開けなかったのだ。
先に赤(江國側)から、だいたい1〜2章読んでから、 青(辻側)を読む――とそういうことを繰り返して読み進めた。同じ事柄を別々の人の立場で、というのとは少し違っていて、共有した過去をもつふたりの、一つの約束に向かっていくまでの「現在」の物語(とでもいうのかなあ)。 なんか約束があるというのはいいな。ちょっと厚みを感じて楽しんで読んでしまった。
そして、自分は フィレンツェのドゥオモ――に登ったんだっけ?ミラノだったっけ?あとでアルバムをひっくり返さなくちゃ、ってちょっと思いました。

2002・10・11  塩野七生
  『マキャベリ語録』
    (新潮文庫)
拾い読みでもよし、と久々に本棚から引っ張り出した。
聖書を読んでいても思うことだけど、人間はむかしからたいして変わらない生き物なんだなぁ、って思うね。
妙にうなずいちゃう箇所もあるし。。。。
2002・10・04  江國香織
  『神様のボート』
    (新潮文庫)
言葉は危険なのだとママは言う。言葉で心に触られたと感じてしまったら、それはもう「アウト」なのだそうだ。
母親と娘の視点で交互に積み上げられていく、数年間の物語。ありえないような、おとぎばなしのような、ふわふわした世界――そして結末。
あたりまえのことばであたりまえの感覚がサラリと表現されていくので、なぜか非現実的には感じない。ストーリーで読ませる、というよりも、読んだ言葉で自然に読者のほうが世界を組み立てさせられていっている、いつのまにか。
同時に気づき、同時に気づいたことにも、同時に気づいた。
こんな言葉をさらっと紡がれたら、困ってしまう。
2002・09・30  柴田錬三郎
  『御家人斬九郎』
       (新潮文庫)
ちょっと前に買ったんだけど、TVのイメージで読んでしまうのが怖くて、お休み本(寝る前に読む本)のところに積んだままにしておいていたのね。で、最近ようやくふつうに読めるかな、って思って読みはじめ、また読み直しもしてみた。
やけに読点の多い文章のように思え(柴田錬三郎を読むのははじめてだったし)、慣れるまでがちょっと大変だったけれども、「くそ婆あ」の美食放蕩ぶりがとくに楽しくてね。お相伴にあずかりたかったな〜♪ 肩肘はらずに素直に楽しめる「読み物」であるよ。眠狂四郎なんかも読んでみようかしら。
2002・09・29  赤瀬川原平
 『イギリス正体不明』
    (東京書籍)

これまた再読(というよりながめるんだよね)。着替えている途中に見えたイギリスコーナー本棚から、ついついピカッと目に入ってきてしまって。久しぶりに取り出してながめてみることになった。
買った当時は、帽子のホルマリン漬け、と表現もされた帽子屋のディスプレイの写真が気に入ってた。今も気に入っているけれど、今またパラパラ見ると、いろいろ楽しい目線が感じられて楽しめちゃう。(^^)
わたしもああいうふうに、楽しんで撮っていきたいな。

2002・09・26 アガサ・クリスティー
 『パーカー・パイン登場』
    (ハヤカワ文庫)
寝る前本として、また適当に本棚からひっぱりだして復習で読んだのだけれども、結構楽しいんだよね。うそくさいところもあるけど、純粋にエンタテイメント。
なので、次は『クイン氏登場』がお休み本である。
2002・09・22 乃南アサ
『紫蘭の花嫁』
    (文春文庫)
妹に借りた。
あっという間に読めてしまった、というより、読んでしまうんだろう。描き方が上手なので、重い話でも読ませてしまうんだろう。「探偵もの」ではない、こちらに謎を解かせつつ楽しませるものだねえ。
それにしても、現代犯罪は小説よりも奇なり、ということばさえも色あせてきているんじゃないか、と読みながら思った。これは1992年の本だったけれど、この本のような事件(そして犯人)は、今では「またか」というような感じで実際に起こっているように思う。作りものの事件と現実の事件と、ほとんど同レベルになっているようだ。現実が過激になれば、小説にもそれが反映され、それがまたあたりまえのように現実に映されていく――ような気がする。
人が、おかしな理由で、ほとんど毎日、殺されていく時代になってしまったな、と思いが及ぶ。
2002・09・10 アン・ペリー
『フランス革命夜話』
    (ソニーマガジン・ヴィレッジブックス)

びっけさんに教えていただいたもの。
もともとはカセットブックだったものらしい。短編一本なだけにこれで500円というのは高い気もしたが、買う。
すぐ読めたが、内容は心配するほど軽薄ではない。
芥川の小品一本、みたいなイメージ。いや、有島武郎でもいいけど。。。
それにしても、もう少し値段を下げられないものか? でなければ、ほかの小品とあわせて短編集であったらよかったのにな、と残念でもある(翻訳権の問題でもあるんだろうか??)。

2002・09・03 Cary Meehan
"Sacred IRELAND"
(Gothic image)
ロンドンで買って、夢中になってあちこち開きまくって呼んでみた。もっとも「読む」というよりは、探してみる、という1冊だけれどもね。
これはすばらしい。重いけれども、地図と共にこれを持って旅をする価値ありである。
2002・08・23 堀淳一『ケルトの島・アイルランド』
(ちくま文庫)
旅のお供に、アイルランドのときはこの1冊。ストックがあるから、もしもなくしても平気。。。去年と今年と、この本に載っているところをちょこちょこ見てきたような気がする。まだまだそれでも、なんだけど――。
アイルランドの風景を かるごも書きつらねてみたくなる一冊なの。
2002・08・03 谷川俊太郎編
『母の恋文』(新潮社)

7/16の土屋さんの本の中に出ていたから、ちょっと見てみようと思って借りてみた。。。。うーん、なるほど。
ちょっとうらやましいなぁ、と思う。ことばに感じるかるごは、だけど。こんなふうに手紙で心を通わせられるなんて、ほんとにね

最後の30年後の恋文に、少し衝撃。内容にではなく、お母さんのほうが恋しつづけていたのかなぁ、と思わされたから、だけど。

2002・08・03 Anne Perry
"Twisted Root"
ちょいと時間がかかってしまったけども、登場人物の描写、事件のおもしろさ――相変わらずビクトリア朝へトリップさせてもらえる。"Whited Sepulchres" のときもそうだったけれど、タイトルも意味深でよいのだわ。
犯人は途中で見当がつくと思うが、例によって「いかにして証を見つけるか」と、彼らの「正義感」がどう成功するのか、 自分も歩いて探し回っているかのような疲労感で読んでしまう。
モンク、ヘスター、ラスボーンの関係も今回はさりげない、微妙な雰囲気が伝わってくる。(この、前2、3作はちゃんと順序どおりに読んだほうがよい)
2002・07・28 オットー・ペンズラー編
『愛の殺人』(ハヤカワ文庫)
ジョナサン・ケラーマン、フェイ・ケラーマン、メアリ・H・クラーク、サラ・パレツキー、アン・ペリー、シェル・シルヴァスタインなどなどの「愛」ゆえの犯罪短編集。
アン・ペリーで邦訳ありの短編を見つけてついつい。。。ヘンリー・ラスボーンのエピソードだった。
趣味に合うもの、合わないもの、いろいろだけど、ミステリ好きにはまぁお買い得な一冊ではないかと思う。
2002・07・16 土屋竜一
 『神様からの贈り物』
    (角川書店)

筋ジストロフィーのシンガーソングライターである彼が、運命的な女性=美和ちゃんとの出会い、結婚、子供を育てている現在にいたるまで、ふたりの交流の軸であったメールやチャットを紹介しながらつづったノンフィクションエッセイ。一口に言ってしまえば、ノロケ集。現在進行形のふたりのラブストーリーだよね。
不屈、そして明るい。全編通して、ふたりの“うそのようなホントの”愛情、交流が描かれている。彼女にとってもとても大きな決断だったと思うのだけれど、「障害者」=「なにかが足りない・欠けているひと」ではないとつくづく感じ入らされた。
たしかに、わたしたちがあたりまえにしている行動については「〜することができない」と言うしかないこともあると思うけれど、「○○することができる」といえるものをたくさん持っている。わたしたちにはその「○○」ができなかったりする。
美和ちゃんとは、大学で学科は違うけど同期だった。かるごはほとんどユウレイ会員だったクラブで一緒だったんだけれど、それでもこの本で彼女の声やテンポが生き生きとしていて、なつかしく聞こえてきた。彼の前向きな精神もすばらしい。ふたりの愛情含めて心の深さにも感動した。おめでとう。

2002・07・09

 『毒薬ミステリ傑作選』
    (東京創元社)

催眠薬がわりに夜寝る前にパラパラと。けっこうこれ、おもしろいアンソロジーなのよ。
アン・ペリーのペーパーバックもパラパラと。
たまに本棚から引っ張り出してくると、「お・こんなの読んだんだっけなぁ」なんて懐かしくなる。
ま、たしかにいいかげん処分したほうがいいかもしれない――読み返すこともなく奥につっこまれているない本も実はあるんだからなぁ。
2002・07・06

 岡本嗣郎
  『陛下をお救いなさいまし
     ―河井道とボナー・フェラーズ
    (集英社)

この本を読んだ理由は、個人的な興味からではなく、またちょいとばかり急ぎだったので、斜め読みでもあるけども。歴史ノンフィクションとしては読みやすい一冊。
天皇を戦争裁判から「救った」影の立役者といわれるボナー・フェラーズと、そこに至るまでの、彼の交友関係を含めた動きがえがかれている。とくに衝撃はない。ふーん、なるほどね、という感じ。
というのは、一番の焦点は「だれ」だったのか「何」だったか、と感じるところもあったせいかしらん。主眼は河井道?でも、あとがきには「天皇を救った男=フェラーズ」を書きたかった、というようなことがあったな。
河井道については卒業生の証言をからませ、本の合間合間で実に生き生きと描かれているのに対して、フェラーズは少し違っている。アメリカ人であるし、また当時の役職上の都合もあって証言資料が少なく、十分に描けなかったではあろうが――読んでいる側はもっとそうなるので。どっちかっていうと、「河井道と日本戦時戦後史」みたいな読み物に感じた。
たしかに劇的な(?)印象的な人が一人からむだけで、遠い存在の史実がぐっとリアルにはなったけれど。
 2002・06・30  ウィリアム・アイリッシュ 短編集
 『晩餐後の物語』
    (創元推理文庫)

同じく、寝る前本。復習に入ってしまったかのように――いまさらながらに、ふーん、なんて思ったり。

 2002・06・23  トマス・H・クック
 『夏草の記憶』 
     (文春文庫)
しんどい一冊だった〜。よくよく書いてくれるわー、と感嘆しながら――そして、最後の最後でまたもや意外な事実。たしかに、うまく語られていたと思う。
やられたな、って感じ。いわゆる推理小説ではないからそういう謎解きではないのだけど――生々しい登場人物たち。いやぁスゴイねえ。スティーブン・キングほど微細で重苦しくないから読みやすいんだけど、はぁ。。。疲れた。心理描写がリアルなだけにね。ほんとしんどかったよ。。。。
 2002・06・18  トマス・H・クック
 『夜の記憶』 
     (文春文庫)
妹が内に内にすすんでいく書きぶりだ、とかいうようなことを言ったが、まさにそんな感じだなあ。外面的なことだけとらえたら、わりかし単純な、というかありふれた事件かもしれないのに。 陰鬱だけど、非現実的ではない。
もうそんなふうに振り返らなくてもいいんじゃないかって思ってしまうくらい、細かく心の複雑な“揺れ”が描かれていて。真相は必ずしも明らかになるわけではない(手に入れられるわけではない)という、現実的な「あきらめ」を覚えながら、読みすすめていかねばならない。
それでこの先どうするのだろう、とふと思うのだった。
 2002・06・16  ウィリアム・アイリッシュ 短編集
 『わたしが死んだ夜』
    (創元推理文庫)

昔(たぶん高校生くらい?)に買った本、寝る前にパラパラと。 こんなだったねえ、そういや、と思いながら。
たとえば 「死ぬには惜しい日」には、そういえばこんな非情な(?)お話もあったりしたんでした、と思い出したり。アイリッシュ節だわな。

 2002・06・13 トマス・H・クック
 『緋色の記憶』 
     (文春文庫)
古本屋で買ったうちの一冊。
主人公は地味。地味ということばとちょっと違うか。颯爽とはしていない。淡々と感情に流されることなく、地味に振り返る。気が付くと、自分も同じようにワンシーンを着ワードのように繰り返し思い浮かべられるほど、丁寧に反芻するかのように描かれていった。ストーリーは、とくに奇抜とは思わないのだけど。。。不思議だなあ。
疼いて取り出してしまった思い出を、「あぁ、そうだったね」と、静かに沼地に沈めたようなおわりだった。
 2002・06・14  吉村実紀恵
 『異邦人』
   (王国社)

先日のアイルランド協会の公開講座でおしゃべりをさせていただいた方、短歌集を出されているというのでお送りくださいとお願いした。電車の中でゆっくりながめていくと、とてもドラマチックな展開。アクションにあふれた劇的、という意味ではなく、とてもライヴリーな、ということである。すっきりした31文字に、なまなましさがこめられている。かるごみたいな、オメデタイ幸せボケな人間には、きっとほんとうには理解し得ないものがあらわされているのかもしれないんだけどね――。たとえば、新宿やなんかの雑然とした雰囲気、いかがわしい空気や、雑踏の中で感じる孤独感やら。
朗読ライブをなさっているとのことだけれども、どんなものなのだろう? たしかに生きた言葉としても聞いてみたい気がする。

 2002・06・13 トマス・H・クック
 『闇をつかむ男』 
     (文春文庫)
AKOさんが掲示板で触れてくださった作家。よく本屋で見かけてはいたが買ったことはなかった。たまたま古本屋で一冊出ていたので読んでみるかと――なるほろ、ふむふむ。はじめはちょろちょろ出てくるエピソードが、アメリカならではのああいう系統かい?と思っていたのだが、ちょっと違った。筋が奇妙に複雑、というわけでもないけど、ほんとマジメにジグソーパズルを仕上げるような感じで真実に近付いていく。丁寧な展開だったな。厚さのわりにすんなり読めてしまったし。
また古本屋で探してみよう(だって600円以上の文庫って、やっぱりなかなか…………)。
 2002・06・01  『スティング』 (偕成社)

母が、この本を電車で読んでいる人を見かけた。で、降り際、「どこの出版社のですか?」とたずねて、(わたしがファンなものだから)教えてくれた。偕成社ときいて、あのえほんなどをよく出しているところ?と思ったのだが……気づかなかった。
大学の本屋に頼んででてきたら……世界の有名な作曲家伝記シリーズだったらしい。子供向け。ふりがなもふってあるし、字も大きい。
でもね、内容はなかなかよかったよ。コンパクトにまとまっていてね。
よく他国の歴史を知りたければ、その国の教科書を買ってみろという――だから、わかる気がする。
こういう本から(きっかけになって)スティングファンが現れる可能性もあるのかと思ったら、ちょいとびっくり@"

 2002・05・31 B.S.パリンジャー
 『歯と爪』(創元推理文庫)
別の本探していたら出てきたから、読み直してみた。
これ、なかなか厚み・うまみのあるミステリーだと思っているんだけど――種明かし部分が袋とじされていて、返金保証つきなの。本国での発売そのままのカタチで売ったんだけどね。犯人探しではなくて、トリック劇。
なかなか伏線も見事。
ほがらかさはないし、悲哀の色濃いドラマだけれども、上質上出来な一冊と思っているので。
2002・05・25

メアリ・H・クラーク/宇佐川晶子訳
 『君ハ僕ノモノ』(新潮文庫)

アタマを使わなくていい、というとクラークに失礼かもしれない。でも、評価がそれで落ちるわけではない。
できすぎのヒロインが事件にのぞむというパターン……でも、あとがきで紹介されたインタビュー通りだ。「たとえば、ミルク一本買いに行っても、アイルランド人はそれをただの買い物には終わらせないの。些細な事柄をきっかけに、ただの買物を冒険にしてしまうの」だと実感できる1作品。読ませるチカラのある作家。
最後には、重箱の隅をつつくしかできなくなる作品というのは、結局よくできていた、ということではないかと思うからね。これもまた「上手に語られてしまった」。

2002・05・21
Anne Perry
  "
A Sudden Feaful Death"
シリーズとしては4作目だから、ちょっと逆行なんだけど――手に入れたのが遅かったので今ごろ読んだ。"Whited Sepulchres"で人心地(?)ついたし・・・。
今回は、主要登場人物がそれぞれの役割で活躍というか目的をもって動いていたのが語られていたので、なかなかこれもまた読み応えがあった。アクティブ。正義へ向かってあきらめずに奔走。
被害者がこれまたとても興味深い位置付け。示唆的。
このひとの作品では、犯罪を通して当時の英国社会でのひずみ、“女性の地位・役割”とか“上流階級の醜い・非現実的・非人道的な側面”とかいうものがよく描かれているように思う。たしかにこれは「物語」ではあり、史実ではない。ましてや当時書かれた本でもないのだけれども、それでも続けて読んでいると妙にヴィクトリア朝を実感できるからねえ・・・。モンクはナイチンゲールにまで会っちゃったよ。
また、これは今後のモンク、ヘスター、オリバーの絡みが続くことを確認できる1冊かも。この時点でのお互いのお互いに対する評価(?)も、復習的に出てきた。
うーん、やはり刊行順に読む意味もある。。。これでこころおきなく“Twisted Root”にいけるぅ。
2002・05・02
 テリー・イーグルトン/小林章夫訳
 『とびきり可笑しなアイルランド百科』
   (筑摩書房)
拾い読みできるA to Z本。悪魔の辞典、みたいな感じで、時に辛らつ、時に悲しみをたたえた「アイルランドに関するキーワード解説」。
わたしたちはほんとうにアイルランドに「幻想」を抱いているか? それもふと見直せる瞬間がある。
しかし――訳がちぴっと気になるところが。ブリキの“横”笛ってなんだ? 正しく発音するとアエル・リングスのほうがいいのか? かるごはもう少し慣例にならってもいいのでは、と思うんだけど、どうなんだろう?
2002・04・29
Anne Perry
  "Whited Sepulchres"
 (US版はBreach of Promise)
がまんできずに読み始めた一作。前回以上にワカラン単語が多いのであったが……複雑でねえ。発端の事件のかなしく意外な側面と、脇筋であったようなエピソードの絡み、そして結末。。。うーん。
事件はそれぞれ違うのだが、一作ごとにちゃんと人間関係が変化していき――それだけでもドラマなので、やめられなくなっちゃうんだよね。
逃していた4作目の"A sudden Fearful Death"を読みながら、やはり続けて"Twisted Root"に進みたい気持ちもある。。。
2002・04・17
Anne Perry
  "SILENT CRY"

17日がまんできず、寝る前に読み終えた。やっと、ではある。1ヶ月以上かかったね。
この巻はかるご的にはいーぞぉー。事件そのものは(例によって)とても深い不快と醜さのあるものだったけれども。モンクとランコーンの過去も徐々に明らかになり、ヘスターとラズボーンとの関係の変化が徐々に、じわじわと移ろうさまが伝わる一編であった――ように思う。なにぶん英文で、舞台はヴィクトリア女王時代、かるごの知らぬ単語に満ちているので、正しい評価とはいえないかもしれないけど…………とりわけモンクの孤独と「逃げない」姿勢に心打たれる(?)一編。ますますがまんできないので、次回作を読むことにしてしまった。

2002・04・17
川崎洋編 
『あたまわるいけど学校が好き
   ―こどもの詩― 』
        (中公新書ラクレ)
友人にすすめられた本。読売新聞に載っていたものなんだったって。
かるごは、すすめられた本って買わずじまいになるほう(たいがい立ち読みするか、あるいはほとんど忘れているし)なのだけど――これはまぁちろちろっと立ち読みして、思うところアリで買ってしまった。
昔、友人の弟が電車の音を「ででんどどーん、ででんどどーん」と表現する、と聞いて、うれしかったことを思い出したりしながら読む。
今日は「ザリガニ」に泣きそうになった。
パラパラめくってみたその日、ちがった考え方、聞こえ方があるってことを思わされる、ちょっとだけかわいらしい本、かな。
2002・04・03
 M・ゴフスタイン
 『わたしの船長さん』
 『ブルッキーのひつじ』
  (G.C.プレス)
家にあるんだけど、クレヨンハウスで立ち読み。
このひとの画はほんとにやさしい。
船長さんの話、以前によんだときより、ずっとほんわかした気持ちになれた。
2002・03・29
 加賀乙彦・遠山慶子
 『光と風のなかで』
同窓会の会長さんからお借りした本。加賀乙彦さんと同窓生のピアニストの方の対談(いつか同窓会企画でコンサートをしていただく予定の)。めったにそういう本って読まないのだけれど、これはするする読んでしまった。
おもしろい経歴の方。コルトーというピアニスト(無知かるごは知らなかったが)に連れられてフランスに行ってレッスンした方なのだけれど、これがまた型破り的。
ときどき、共感できるような考えが披露されていたりしておもしろかったな。「遠い位置にある音を、そんな距離感をこともなげに弾くということには納得できなかった」、
「人と喧嘩するのは悲しくなるからきらい」とかね。
2002・03・01
 メアリ・H・クラーク
  『あなたに会いたくて』
    (新潮文庫)
息抜き。そして眠れぬ夜に読んでしまった。
おもしろかったな。こっちのほうが、先日2/16のほうよりずっと。息を飲むようなサスペンス、とはちょっとちがう、「ほんとにありそうな」断片が不自然でなく、きちんとストーリーになっていた感じ。
訳語で二つ、三つ「?」と思うところがあったけれども。
 2002・02・26  宮嶋康彦
  『たい焼きの魚拓』
          (JTB)
カバーデザインからして、たまらん♪
魚拓だけ見ていたってシアワセ……。形もさまざまで、背景もいろいろ。もう閉めてしまった店のたい、ずっと残っているたいもいる――それぞれのエピソードがたまらなく良い。どれも見開き一ページなのに、とてもあったかい感動がある。とくに、「わかば」の一文には、ほろりとしてしまった。またあのふかふかのおなかにさわりたくなってしまい、思いきりほおばりたくなってしまった。それにしても、「うるわしい」と評されるたいやきたちは、なんと幸せなんだろう。
2002・02・16
 メアリ・H・クラーク
  『恋人と呼ばせて』
    (新潮文庫)

あとがきに、「パターン化されている女主人公(またはストーリー展開)」でありながら、つい読んでしまう、というようなことが書いてあった。かるごもたびたびそう思う。うつくしき成功者が、戦い真実を勝ち取る姿――だけどクラークのひとつの「信念」が一連のテーマなんだろうと思う。真実を突き進めること、人を信じること、愛すること――骨子は同じでも、ちがう形で描かれる。(あとがきにそんなようなことが書いてあった)
なるほどね。だから読んでしまうのだろう。
たしかに、話し上手。 同じような話を聞いても退屈させない。無駄な場面はなく、上手におしゃれに差し込まれている。着まわし美人、なのかも。

2002・02・16
Anne Perry
"Weighed in Balance"
やっとこさ読み終わったよ〜。終盤11/12章がいい。
ほとんど知らない単語で埋め尽くされているので、読んだ、と言えるのかどうか(わからない単語のたび立ち止まって辞書をひくよりは、わからない単語がしょっちゅう出てくるとなったら、観念して辞書を引いて読んでいくタイプなの、かるごって)。
前半部分、果たしてこれは必要な情景なのか?後半もこんな展開状態でいいのか?など疑問に思いながらすすめていったところ、ようやく裁判場面になり意外な事実と発見が。。。なるほろ。これは珍しく(?)ラズボーンに焦点のあった一編。へスターが妙に"いい女"だった。
さて、次作が楽しみだが。。。いったんストップして、古本で買ったクラークを読んでみよっと。
2002・02・02
 メイヴ・ビンチー
    ハーディング祥子訳
  『ライラック・バス』
   (青山出版社)

単行本だったけど、買